本紙記者バビロン潜入試み-新たなアルコール規制適応後
2011年01月30日付 Radikal 紙


(タバコ・アルコール市場調整機構TAPDKが実施した)新アルコール規定により、バビロンは24歳未満の入場制限を、昨夜(29日)オールディーズ・バット・ゴールディーズのパーティーとともに開始した。本紙のまだ24歳になっていない文化芸術担当記者として、このニュースの追跡はもちろん私の役目である。

23歳であることを示す身分証明書を鞄に入れ、現場へ直行した。パーティーの開始時間頃に、(ライブハウスの)バビロンの入口へ接近した。それほど混雑している様子はなく、入口前に入場拒否された24歳未満の若者たちなどもいない。しかしその入口には24歳以上と書かれた巨大な看板が掛けられていた!拒否されることはわかっていたので、すぐには入ろうとしなかった。入口前でしばし様子を伺った。入口の警備員たちは、訪れる者一人ひとりに身分証明書の提示を求めている。私が見ている間、一人の「若者」が年齢制限に満たないために入場を拒否された。私も弾き出されることを知りつつ、ゆっくりと入口に近づいた。そしてその結果がこれだ。

「申し訳ございません、お客さま」と彼らは言った。「お客さまを中へお通しすることはできません。」このようになることはわかっていたが、知らなかったふりをして少ししつこく主張してみた。「しかし私は大学を卒業して2年になりますし、仕事もしています。記者であり、今日も仕事のためにここへ来たのです」と言った。「それに以前にもこちらに来たことはあります」とさらに付け加えた。(しかし)彼らの返事は先程のものと変わらない。早歩きでその場から遠のいた。しかし家へ向かったわけではない。何軒か先の別のバーへと行ったのだ。

お酒を飲み、「アルコール飲料メーカーがスポンサーではない」コンサートを聴いた。翌朝新聞社へ出社すると、通信社からは未だに担当責任者による「この規制実施の目的は、若者の保護である」というふうな会見がニュースで流れていた。一晩中バーにいたことを考え笑うと少し頭痛がしたが、それでもまた笑いを止めることができなかった。

■ エリフ・エルドスト氏(バビロン経営責任者)のコメント

「この決定は、音楽を禁止することを意味する。若者たちを音楽から遠ざけ、社会生活を閉ざすことになる。なんの根拠もない説明だ。常連客の多くも若者であり、大学生たちである。バビロンは外国人たちにとっても重要な行き先である。バビロンの収容客数は450人であり、客の多く、おおよそ100から150人程度が外国人の若者である。彼らを入口で帰らせろというのか?私が知るところでは、この決定に従わなかった場合、最初の罰金は3万6千トルコリラ(1,878,280円)であり、 2回目はその2倍となる。5年間で許可を失う。ここで反発する者は、権利を奪われた若者たちだ。」

■ チュニジアの革命者であるラッパーたちがステージに

チュニジアの旧体制が一時期禁止したラッパーたちが、今では革命の象徴の候補である。彼らは昨日、ある政治的なデモを好機ととらえ、大きなステージの上に登場して何千人もの観客の前で歌を披露した。ショーのスターは21歳の歌手で、「エル・ジェネラル」というニックネームで知られるハマダ・ベン・アモールであった。彼は、アビディン・ビン・アリによる23年間にわたる政治体制終焉させたデモの最中に、市民を扇動したという罪で逮捕されている。

アラブ世界のこの最初の反乱に活気をもたらしたこれらの歌は、そもそもフェイスブックでの検索で何百万という数に達する状況である。しかしほとんど誰も、彼の歌を生で聴いたことはない。エル・ジェネラルの最も有名な曲は、まさにビン・アリを標的としている。

「ひどい生活をしてるぜ/まるで犬みたいだ/市民の半分が圧政の下、みじめだ/ヘイ、この国のリーダーよ/人々はニュースの中で死んでいるとでもいうのか」

コンサートは1万人を収容するラ・キュプル・スタジアムで行われた。正午ごろに始まったコンサートを主催したのは反体制派の市民民主党である。エル・ジェネラルの歌は、体制が崩壊するやいなや、テレビで流れ始めた。しかしこのことも、「自由の悪用」として認識する人々はいる。なぜなら罵言の混じった歌詞は、一部の人々を激怒させるからだ。それでもなおエル・ジェネラルや、あるいはまだあまり有名ではないが、インターネットで最も愛されるスターたちの一人であり、イスラムの傾向がより強いムハンマド・ジャンドウビ(ステージではPsyco-Mと名乗っている)が、すでに革命のそれぞれの象徴となっているというのに。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:21300 )