エジプト蜂起:ジャズィーラとアラビーヤの対象的な報道姿勢
2011年02月02日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプト大衆蜂起にかんし、アル=ジャズィーラに連帯しアル=アラビーヤを批判するレバノン人たち

2011年2月02日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HPアラブ面

【ベイルート】

水曜(2日)午前、ベイルートのアル=ジャズィーラ・チャンネル事務所付近に活動家多数が集まり、エジプトでの活動を禁じられた同局への支援を表明した。彼らは、次いで向かいのアル=アラビーヤ・チャンネルへ移動し、参加者が言うところの「エジプトの蜂起に関する偏った」報道姿勢を非難した。FP通信記者が伝えるところによれば、西ベイルート、ハムラー通りのジャズィーラ事務局が入る建物付近に集結した若者と左翼団体を中心とした活動家グループは、ロゴマークで表現されたジャズィーラ放送をムバーラク大統領が黙らせようとしている風刺画を持っていた。

活動家のひとりガッサーン・マカーリムは、1時間ほど続いた座り込みは「6日前に始まったエジプト革命への連帯行動の一環」であり、その目的は「エジプトの事件を報じるジャズィーラへの支援」だと述べた。マカーリムによれば、カタールに本拠地を置くジャズィーラは、「エジプトの人々の大志を伝えた数少ないチャンネルのひとつ」で、そのため、エジプトで「妨害行為に遭い、衛星放送用周波の利用を禁じられ、機材を没収され、ジャーナリストたちが攻撃された」。

水曜、エジプトでの活動を禁じられ衛星ナイルサットでの放映を切断されたジャズィーラは、アラブ地域で「前例のない規模」の妨害工作に遭ったと表明した。ドーハで出された声明で同局は、「明らかに、民主主義と改革を要請する映像が国民に届く事を望まない政権が存在する」と述べている。

マカーリムは、アル=ジャズィーラが、エジプトから同局が放映する素材の使用を他局あるいは個人に無償で許可し、それらの素材入手にあたってはデモ参加者らに頼ったという点を賞賛し、「報道における革新」と評した。

ベイルートで、その場に展開した治安要員の数を上回って集まった活動家たちは、エジプトの旗とナセル元大統領の写真を持っていた。掛け声として「ムバーラクよ、ベン・アリーが待ってるぞ」、「立てエジプト人よ、追い落とせムバーラクを」などが聞かれた。

活動家のひとりヤラー・ハラカは、「表現の自由と意見を持つことの自由を守るため、私たちはここへ来ました。アラビーヤは、一方の意見を犠牲にして片方だけ目立たせることにより、その二つの自由を侵害しました」とFP通信に述べ、アラビーヤはエジプト政権を支持しベン・アリーを受け入れたサウジの方針に沿っているため、その報道には「反革命への煽動」が含まれていると指摘した。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:21325 )