同胞団は生き残りのための闘いに参戦
2011年02月03日付 al-Hayat 紙

■同胞団は生き残りのための闘いに参戦し、現政権の退陣に固執する

2011年2月3日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)

【カイロ(本紙):アフマド・ムスタファ】

「ムスリム同胞団」はムバーラク・エジプト大統領の継続を拒否する姿勢を強調する。彼らにとって現政権が続くことは、活動が禁止されるだけでなく、同胞団の終わりを意味するからだ。昨日改めて、現政権との対話はいかなる形のものであっても拒否すると確認した。彼らは現政権が「大統領も、議会も、政府も、すべて正統性を失っている」と見なしているのである。

同組織が一連の展開にコメントする形で発表した声明の口調は、前例がないほどに厳しいものであった。しかし注目すべきなのは、同組織がこれまでいつもそうしてきたのとは異なり、同組織の名において語るのではなく昨日は「民衆」の名において語ったという点だ。次のように指摘したのである。「民衆は今の政権が自分たちの運命を決定することを拒否する。またいかなる国際的あるいは地域的な力も国内の問題に干渉することを拒否する。そして先の声明のなかで現体制の指導者が提示した部分的な性格の措置をすべて拒絶する。現政権の退陣以外、他にはなにも受け入れない。」
 
(中略)
 
ここ数日、同胞団は抗議行動の波に乗ろうと試みてきた。その波は彼らを追い越してしまい、先の1月25日までは支配的であった印象、つまり同胞団こそが「人々を通りに動員することのできる唯一の組織である」という印象を消してしまったのである。同胞団は、次の一歩を手さぐりするようにして歩みを進めている。それはデモ参加者がひとつの旗印の下に集うことを拒否するのではないかという懸念に加え、「蜂起(インティファーダ)」に対して国際的な反撃があるのではないかという懸念が理由だ。

同胞団の指導部は複数の戦線で動いている。「ムバーラク後」について考えるべく、知識人の集まりにも出ているし、「将来の構想」を議論すべく会合を持つ頻度も増えている。タハリール広場での存在感を増しているのも明らかである。数の上でもなく、組織としての存在感であるが。国際的な戦線では、西洋を安心させようと力を尽くしている。また「少なくとも」この段階では舞台の前列に飛び出ようとするつもりはないという趣旨の書簡を送っている。この機会から何も得ることなく去ることはないにしても。

(中略)

しかしながら、タハリール広場のデモ参加者は「政権の退陣」を要求する自分たちのスローガンが宗教的なスローガンに変わることを拒んでいるのは明らかだ。彼らはこうしたスローガンを叫ぶことを頑なに拒否する。そしてそうする者を攻撃し、そうする者がいれば、それを排除するのだ。同胞団がデモ参加者を動かすことができない状態を保つために。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:八木久美子 )
( 記事ID:21340 )