エジプト:ジャズィーラの記者釈放
2011年02月04日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプトで拘束されたアル=ジャズィーラ記者の釈放

2011年02月04日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HPアラブ面

【ドバイ】

アル=ジャズィーラ衛星放送は、木曜(3日)、エジプト当局が街頭で抗議集会の取材中に拘束された同局記者3名を解放したとニュース速報で述べた。四番目の記者について詳細は報じられていない。

ジャズィーラのエジプト事務局は当局により閉鎖され記者3名が逮捕されていた。もう1名は行方不明とされている。

月曜(1月31日)ジャズィーラは、同局英語部門の記者6名もエジプトで拘留の後釈放されたが、彼らの機材は没収され破壊されたと述べている。声明の中でジャズィーラは、アラブ全域への放映に際し先例のない妨害工作に遭ったとしている。

エジプト政治騒乱についてのジャズィーラの報道はアラブ圏で広く視聴されたが、ムバーラク大統領支援派から非難された。

スライマーン副大統領は、名指しは避けたが同局報道は政治的危機に等しいとほのめかした。エジプトテレビとの会見で副大統領は、「我々は、非友好的な放送局を有する友好国を非難する。それらの放送局が人々、とくに若者たちに反エジプト感情をうえつけ、プロパガンダやねつ造行為により煽動している」と述べ、エジプトの若者たちに反エジプト的煽動を行う衛星放送やデマを信じないよう求めた。

日曜(1月30日)、エジプト当局はジャズィーラに同国での活動を停止するよう指示したが、特派員らは電話を通じたレポートを送り続けてきた。同局ネットワークは、アラビア語報道においてエジプト人ジャーナリストとの電話会談を多用し、抗議行動のほとんどが組織されたタハリール広場での出来事をレポートしている。

エジプトの商業通信衛星ナイル・サット運営会社がジャズィーラの放映を停止すると、同局は、100カ国以上約22000万世帯の視聴者に、通信衛星アラブ・サットあるいはホット・バードへの乗り換えを求めた。

火曜(1日)、アル=ジャズィーラは、同局の電波を中継したことへの謝辞として約10のアラブ放送チャンネルの名をあげた。うち2つはロンドンに拠点をおく局で、他にはハマースが運営するチャンネルもあった。1996年ドーハに設立された同局は、60カ国に400人以上の記者を有する。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:21351 )