17人死亡の中東商工センター爆発事故、原因解明難航
2011年02月05日付 Hurriyet 紙

OSTİMで昨日、8時間半をおいて2回の爆発が起こり、17人が死亡した。この爆発について酸素ボンベが原因となったのか、それとも違法に製造されたディーゼル燃料が原因となったのかは未だ明らかになっていない。2ヶ所の作業場とも酸素ボンベの充填は同じ会社によって行われている。議員たちは2度目の爆発の死者が地下の宿舎にいたと述べた。

アンカラの中東商工センター(OSTİM)で昨日(4日)11時にオズカンラル機械工業がある工場で、その後19時30分には1キロメートル離れたアジア太平洋化学有限会社の作業場で爆発が起こった。この爆発に関して、作業場で使われていた酸素ボンベから漏れたガスが原因となったという疑惑が最初に調査された。検察も警察も酸素ボンベの充填を行った会社に着目し、酸素ボンベの充填が行われる際ガス圧に注意がなされていなかったのではないかと見ている。この疑惑をうけ、同社に対し検察と警察の捜査が始められた。

■充填を行っている

酸素ボンベの充填を行うエルソイ・ガス会社の弁護士、スレイマン・ベイシュリュン氏は検察らの主張についてヒュッリイェト紙にコメントした。ベイシュリュン氏は、自分たちはボンベ製造を行っておらず充填のみを行っていることを明らかにし、次のように述べた。「私たちはOSTİMのボンベ需要の80%を取り扱っている。このような事件が起こったのは今までで初めてである。私たちの使うボンベの主原料は輸入もしくは国内の製造を行う3つの会社に任せている。これらの製品は1枚の鋼鉄から作られており、非常に特別な製法が必要だからである。私たちがここで行っているのは充填のみである。」

■ボンベの爆発はこのようなものではない

「私たちの手元に空の状態で届けられたボンベは充填前と充填時にさまざまな性能検査を通過している。さらにこれらのボンベの5年毎の点検も継続的に行われている。私たちは使用によって発生した問題には関与できない。さらに、酸素ボンベの爆発がこれほど大きな被害をもたらすことはない。」

■ディンチェル大臣:アセチレンがあった

ヒュッリイェト紙が取材を行っている際も、警察は製造現場の中で調査を続けていた。OSTİMの作業場にやって来た刑事たちは充填が行われたカウンターの写真を撮影する一方、何点かの書類も調査にまわした。
オメル・ディンチェル労働社会保障大臣は、OSTİMで起こった2度目の爆発が複合的な爆発だと明らかにし、「許可を得ていない違法な他の物質を製造していた恐れがある」と述べた。ディンチェル大臣は昨日NTVに次のように話した。「同じ場所で約4社が被害を受けた。1社はトラクターの予備パーツを製造している。爆発が起こったのはこの会社であったと推察される。この企業にはアセチレンがあった。トラクターの予備パーツの生産許可があるにもかかわらず違法に他のものを製造していた恐れもある。」一方爆発が起きた地域で調査を行う保険の専門家たちは、この地域でこれに似た爆発が以前にも起こったことに注目し、次のように話した。

■もしタンクが爆発していたら

「この地域ではディーゼルやバイオディーゼルの違法製造が非常にたくさん行われている。外にある巨大なタンクと類似したものが店の中にもあることを確かめた。瓦礫を撤去した後製造現場を確認すれば違法なディーゼル製造が行われていることがわかるだろう。私たちの最初の認識では化学的な反応が引き金になって連鎖的に爆発が起こった。これらのタンクの1つでも一杯であったならOSTİMは非常に深刻な被害を受けただろう。」

■違法作業場に宿舎

公正発展党(AKP)のアンカラ選出議員たちはOSTİMとイヴェディクでの爆発現場で調査を行い、救出活動も視察した。議員たちがトルコ大国民議会(TBMM)控室でヒュッリイェト紙に明らかにした見解は次のようなものである。「1つ目の作業場の許可と操業に関しては問題がなく、不運な事故だと考えている。しかし2つ目の作業場で私たちが得た情報は恐ろしいものだ。共同事業主たちの1人は『二度にわたって工業団地(OCB)執行部と自治体双方に書面で抗議し、大惨事となると話した』と述べた。2度目の爆発は遅い時間に起こったので『おそらく作業員はいなかっただろう』と期待を持った。しかし周辺の経営者たちは『東部から不法労働者をつれてきて安い賃金で働かせていた、違法に製造を行っていたため朝6時に始業していた』と述べた。下の階に宿舎と寝床があると言われている。最初の数時間に電話で行った会話も宿舎がある可能性を強めている。違法に操業していた上に化学製造現場に宿舎を作っていた。作業場の事業主も発見されなかった。おそらく彼も死者に含まれたのだろう。」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:21371 )