駐土エジプト大使、「トルコはエジプトのモデルとはならない」
2011年02月07日付 Milliyet 紙


エジプトの駐土アブデルラフマーン・サラハッディーン大使は、トルコを含めたどの国もエジプトのモデルではないと発言した。大使は「エジプトはトルコではないし、トルコだってサウジアラビアではない。それぞれの国の特性があるのです」と話した。

駐土エジプト大使のアブデラフマン・サラヘルディン大使は、NTVの生放送番組に出演し、エジプト情勢についてディーデム・トゥンジャイのインタビューに答えた。

大使はこの24時間に対話に進展があったことを明らかにし、「大枠での合意に向けた議論がされている。合意の結果についてメディアへの会見も行われる予定だ」と述べた。

大使は合意の内容に関しても一部語り、次のように話した。
「原則的に、ある(話会いの)メカニズムについて合意した。このメカニズムでは、大統領がエジプト国民に行った公約がどのように実行されるか、新しい大統領の平和的な決定のための移行がどのようになされるか、どのように憲法が変えられるのか、国会で論争となった議席の問題がどのように解決されるのかが決められた。これらすべての国民の要求は、取り調べと並行して実現される予定である。取り調べは3種類あり、まずは1月25日、及びそれ以後に続いた出来事に関するもの。二つめは政治的、経済的不正に関する取り調べ、、3つ目は逮捕者や監視下に置かれた人間に関する取り調べである。」

大使は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がムバーラク大統領に「国民の声に耳を傾けるべきだ」と呼び掛けたことにも触れ、「もちろんこの呼びかけなどに関連して、(エジプト政府から)アンカラのエジプト大使館に公式に連絡が入った。トルコとエジプトの戦略的関係を強化するために、トルコ側に要求したいことがある。エジプト国民は『絶対に外国から干渉されたくない』と言っている。エジプトの動きに対するトルコの皆さんの関心は十分に分かっている。それは理解しうるが、どのような干渉もあってはならない。何がいつ行われるかはエジプト国民が決めることである」と述べた。

大使はトルコがエジプトのモデルであるかという論争についても触れ、このように語った。
「当たり前の話だが、どの国も他国のモデルになるということはありえない。多くの人が、エジプトで暴動が始まると、チュニジアから飛び火したと議論した。だがエジプトはチュニジアではないし、トルコでもない。トルコは、サウジアラビアでもモロッコでもない。どの国にもそれぞれ独特な、特有の情勢というものがある。共通した、似通った点もあるが、互いに異なった点もある。そしてお互いに学べることがたくさんある。この20~30年の間、多くの人や組織がトルコの内政に割って入ろうとしたが、トルコは『トルコ国民だけが政治機構や政策を決定できる』と耳を貸さなかった。私の考えでは、エジプトは今、それと同じことをいっているだけなのだ。」

大使は2国間の経済関係についても強調し、「エジプトに製品を輸出するトルコの企業は6千社あり、エジプト国内にトルコ企業がつくった工場は200か所もある。そしてこれらの工場の多くは今も操業を続けているのだ。エジプト国民は騒乱の間中、工場を守ったのだ」と語った。

大使は、エジプトは騒乱の傷あとから立ち直り始めたと話し、「エジプトの国民のほとんどは普段通りの生活に戻りつつある。だが1月25日以後、エジプトはもはやそれ以前とは異なり、もう昔には戻れない」と語った。

大使は次のように話を締めくくった。「私の考えでは、エジプトが最優先すべきは、まず自分の家を元通りに直すことだと思う。それから、改めて政治的な折衝を活性化させるだろう。(エジプトとトルコの)この関係が継続することを願っている。」

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:21391 )