イラク、電力計画に国家予算の10%が必要
2011年02月09日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ イラク、電力計画に国家予算の10%が必要

2011年02月09日『クドゥス・アラビー』

【バグダード:AFP】 

イラク高官が昨日水曜日[9日]AFPに述べたところによると、イラク電力省は、債務支払いと電力部門復興のための諸計画に充てるため、今年度予算の約10%を必要としている。電力省のアーディル・マフディー参事官によれば、来年から2030年まで電力部門再建と増え続ける電力需要を満たすために毎年38億5000万ドルが必要である。

同氏によれば、今年度は、25億ドルの短期債務支払と新たな諸計画に出資するため、計75億ドルが必要であるが、今年は負債のために例外的な状況である。しかしながら、来年初め以降20年にわたり、約10%伸びる要請に伴い電力部門再建のために38億5000万ドルが必要になる。

同参事官は、高額ではあるが他には選択肢はないとして、2003年のアメリカ主導のイラク攻撃、それ以前の湾岸戦争、イラン・イラク戦争、その後実施されてきた経済制裁により破壊された電力部門復興の重要性を強調した。

電力省が要請する金額は、133億ドルの赤字予算を含め818億6000万ドルとなる今年度予算案の9%にあたる。去年イラクでは、時に摂氏54度まで気温の上昇した南部の町々で電力不足に抗議する怒りのデモがおきた。

権力者たちが勢力争いにうつつを抜かす一方で、イラク全土では、一般家庭も企業も日常的な停電に悩まされ、私有の発電機に頼らざるを得ない。

同参事官は、電力確保の状況改善は政府の優先事項であると明言したヌーリー・アル=マーリキー首相から、電力省は必要とする金額の大部分を得られるとの保証を受けたと述べた。アル=マーリキー首相は火曜日[8日]に電力省を訪問し、マフディー参事官に対し、有効な電力部門が必要なら政府はそれを最優先事項の一つとすると述べ、議会に提出される同省の要請への支持を約したという。

参事官は、アル=マーリキー首相に、より多くの電力を得るための短期間の解決法はないと述べ、実施中の諸計画が完成する2013年までイラク国民は状況の改善を望めない見通しであると説明した。

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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:21435 )