イスラエルとの交渉文書の漏洩事件でサーイブ・ウライカート交渉責任者が辞任
2011年02月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ウライカート、和平交渉担当部局から辞任

2011年02月12日付『クドゥス・アラビー』

【ラーマッラー】

 パレスチナの和平交渉責任者サーイブ・ウライカート[=エレカト] 氏は土曜日、2003年以来トップを務めてきた交渉担当部局からの辞任を願い出たと発表した。この背景には、自身の事務所から漏洩した交渉関連文書がカタールのテレビ局アル=ジャズィーラによって報じられたという事情があった。[訳注:難民の帰還の制限、東エルサレムの入植地容認などパレスチナ側が大幅な譲歩を用意していたことを示すイスラエル側との交渉文書が漏洩し、1月にアル=ジャズィーラによって報じられた]

 ウライカート氏は「私のオフィスから文書が盗み出されたという違反と、その後加えられた書き換えや偽造に対して、全面的に責任を取るために辞任を願い出た」と述べた。

 続けてウライカート氏は「エルサレム、難民、水資源、境界線、入植地、収監者といった最終的地位交渉の諸議題をめぐって提案された様々な立場の内容は、国際法および国際的に正統性のある諸決定に全面的に依拠したものだ」と語った。

 一方、PLOのヤースィル・アブドラッボ事務局長は、PLO執行委員会の会合後に西岸地区ラーマッラーの大統領官邸で行われた記者会見で公式声明を読み上げ、ウレイカート氏の辞任を発表した。

 また別のパレスチナ高官はAFPに対し、ウライカート氏の辞任は文書流出問題でパレスチナ自治政府が行った調査結果に基づいて行われたと語った。

 この高官は匿名で以下のように述べた。「アル=ジャズィーラが報道した交渉担当部局からの文書流失問題の調査委員会は調査を終え、アッバース大統領とPLO執行委員会に報告書を提出した。その結果に照らしてウライカート氏はPLOの交渉担当部局からの辞任を願い出た。」

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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:21479 )