今度はバヤズィット・モスクで火災、スルタン礼拝室一部焼失
2011年02月19日付 Radikal 紙


ハイダルパシャ駅とクルチ・アリ・パシャ・モスクに続きバヤズィト・モスクのスルタン用別棟でも火災が発生した。

歴史的建造物であるバヤズィト・モスクのスルタン用別棟で起こった火災は激しく燃え上がった。火災の原因は電気のショートによるものとみられ、短時間のうちに木造の建物を包み込んだ。消防士の奮闘によって火は約1時間で鎮火に向かった。11月にはハイダルパシャ駅の屋根修復の際火災が起き、屋根が大きな被害を受けていた。10日前にもトプハーネのクルチ・アリ・パシャ・モスクで、こちらも修復中に火災が起こっていた。

■「作業員は日々もう少し注意深くあるべき」

エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は、バヤズィト・モスクのスルタン用別棟で起こった火災が電気のショートによるものであり、木造建築に被害をもたらしたとみられると述べ、「作業員と建物の使用者がおそらくもう少し注意深くある必要性が日々増している」と述べた。

ギュナイ大臣はこの件に関してイスタンブル広域市消防局長と会談したことを明らかにして火災が消防士によって消し止められたと述べ、「現場の木造建築が被害を受け、電気のショートが原因であると見られている。先週クルチ・アリ・パシャ・モスクでも同様の事件があった。現場で働く者と現場の建物利用者がおそらくもう少し注意深くある必要性が日々求められている」と話した。

ギュナイ大臣は火災が起こった建物が同省ではなくワクフ総局に属すると述べ、「歴史的建造物であるため私も非常に関心を持っている。今日も立ち寄って詳細な情報を得ようと努めた。状況を注意深く追っているが、1時間ほど前には火災が鎮火に向かい、さらには消し止められたことが述べられた」と話した。

■大きな被害

バヤズィト・モスクに隣接したスルタン用別棟の2階で10時30分頃火災が起こった。電気のショートによるものと推測されるこの火災は短時間で木造建築の上部を全焼した。ファーティフ消防署の消防士たちは火災の直後現場に向かい、消火活動を行った。約1時間続いた消火活動によって火災は鎮火に向かったが、一方で歴史的建造物が火災で大きな被害を受けたことが明らかになった。

ムスタファ・デミル・ファーティフ区長は火災の後現場を訪れて調査を行い、この火災が電気のショートにより起こった可能性があると述べた。デミル区長はバヤズィト・モスクとスルタンが礼拝を行ったヒュンキャール・マフフィリ(モスク内部の上部にあるスルタンの部屋)がこの火災によって被害を受けていないことを明らかにし、「スルタンの別棟とスルタンの礼拝室を繋ぐ歴史的な木造屋根は被害を受けなかった。火災はモスクがある部分に延焼する前に鎮火に向かった」と述べた。

■最初のチームは4分で到着

イスタンブル広域市はバヤズィト・モスクでの火災に関して書面による説明を行った。説明によると、「スルタンの礼拝室として建造された建物の1階はイマームの部屋で、2階で起きた火災は消防士による短時間の消火活動によって消し止められた。バヤズィト・モスク協会によって会議室として使用されていたこの2階建ての木造建築で起こった火災の原因は未だ不明だが、10時30分頃消防指令センターに通報された。通報を受けてファーティフ区隊、エミノニュ地区分隊、ベイオール区隊が現場に向かった。最初のチームは4分で現場に到着し消火活動を開始した。他のチームもすぐに消火活動を行いモスクや周辺への延焼を防いだ。炎は短時間で鎮火に向かい、10時45分頃完全に消火された。火災の発生原因は技術チームの調査の後詳細が明らかになる予定だ。建物の1階のイマームの部屋は水浸しで煤まみれになるという被害を受けた。この火災による死傷者はいない。」

■「再び礼拝に開放」

バヤズィト・モスクでの火災に関してアドナン・エルテム・ワクフ総局長が説明を行った。エルテム局長は、「焼失したのはスルタンの礼拝室の一部で、(一般の)礼拝には開放されていない部分である。補強に向けた努力を行なっている。5・6年前までどのモスクについてもそのような計画はなかったということは正直に言うことができる。火災や地震などなんらかの事件が起こった場合作り直すという計画は我々にはなかった。しかし現在全てのモスクについてそのような計画がある。わずかな問題でもあれば全面的に対処し、修復する機会がある。現場には地震の後にできたひびがあり、今年修復計画に着手した。問題はなにもない。修復を行う。完全なものとして再び礼拝に開放されるだろう」と述べた。

■「修復の際のものではない」

エルテム局長は火災が起こった部分では修復が行われていなかったことを強調し、「現場で修復は行われていなかった。この火災は修復に関係しない部分で起こったものである。消防士によると、シャンデリアが木に取り付けられた部分の不備が原因であるという。修復は行われていなかった。クルチ・アリ・パシャ・モスクでは現場で修復が行われていたが、原因は私たちの行なっていた修復に関するものではなく、通路のランプの不備によるものであった。修復の際は注意する必要がある。しかしこの火災は現場での修復の際に起こったものではない」と話した。

■スルタン用別棟

スルタンたちは金曜礼拝をバヤズィト・モスクのスルタン用の礼拝室で行った後休憩し民衆の問題を聞くためスルタン用の別棟に移っていた。このモスクはバヤズィト2世によって1501年に建設が始まり、5年で完成した。スルタン用別棟も含む同モスク複合施設にはバヤズィト2世廟もある。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:21565 )