エルゲネコン捜査で新聞記者逮捕に抗議デモ
2011年03月04日付 Hurriyet 紙

エルゲネコン捜査の一環で新聞記者が逮捕されたことに対して、イスタンブルとアンカラで抗議デモが行われた。イスタンブルのタクスィム広場では約3,000人の新聞記者が、「報道の自由はだれにとっても必要」をスローガンに、ジャーナリズムを沈黙させることはできないと声を上げた。アンカラのクズライ広場でも新聞記者らが口に黒い布をつけてデモを行い、(抗議の意味をこめて)鉛筆を折った。

エルゲネコン捜査の一環で新聞記者らが最近、逮捕されたことに対して、昨日(3日)イスタンブルとアンカラで新聞記者らが抗議した。何千人もの新聞記者らが口に黒い布をつけて、(抗議の意味を込めて)鉛筆を折った。「ネディムとアフメトは我々の誇りだ」、「報道の自由はだれにとっても必要」といったスローガンを叫んだ。イスタンブルのタクスィム広場には約3,000人の新聞記者が集まり、エルゲネコン捜査の一環として新聞記者や著述家のネディム・シェネル、アフメト・シュク、ドアン・ユルダクル、ヤルチュン・キュチュク教授を含む10人に行われた捜査に対して、抗議デモを行った。新聞記者らはタクスィム広場からガラタサライ・リセまでデモし、「刑務所に新聞記者が収監されるなど認められない」、「報道の自由はみなに必要」、「公正発展党(AKP)はメディアから手を引け」、 「検閲に、抑圧に、逮捕にNO」などと書かれた標語を携え、「ファシズムに対して肩を組もう」、「報道の自由を黙らせることはできない」、「黙るな。黙ったならば次は君の番だ」といったスローガンを叫んだ。

■罪をかぶせることは非常に簡単

「新聞記者へ自由を・プラットフォーム」のエルジャン・イペクチ当期会長は、「本日(3日)現在、刑務所には54人が収監され7人が有罪宣告を受けており、全体で61人の報道関係者がいます。これには昨日(一昨日、2日)逮捕された新聞記者らは含まれていません。我々は刑務所に収監されている新聞記者らが即座に釈放されるよう要求します」と話した。トルコ新聞記者協会のオルハン・エリンチ会長は、「トルコでの表現の自由はEU基準に比べて明確でなく、罪をかぶせることが非常に容易であり、この容易さにより権力は安易に捜査を行うのであり、このことを我々は認めることができません」と話した。

■法務省へ

アンカラのクズライにあるギュベン公園の近くに集まった新聞記者らは、「報道の自由を、トルコに自由を」というスローガンを叫び、「我々は先進的な民主主義を誇りに感じている。トルコのジャーナリズムはアメリカ合衆国よりも自由だ」と書かれたプラカード手に法務省に向かった。トルコ記者組合アンカラ支部のギョクセル・ユルドゥルム支部長は、 「逮捕された人たちのグループは、政府に批判的な新聞記者からなっていることが気がかりな点で、不安を隠しきれません。トルコでジャーナリズムの自由が真剣に問いただされなければなりません」と語った。現代新聞記者協会のアフメト・アバカイ会長は、「歴史を通して見るなら、抵抗した人々が勝利したという事実を、抵抗する人々は黙ってはいないだろうことを、そして彼らが始めた闘争に勝利するだろう」と話した。新聞記者の諸組織からなるG-9プラットフォームのスポークスマンのドアン・トゥルチ氏は、「新聞記者が沈黙する国で民主主義を語るなど問題外である」と語った。抗議に参加した新聞記者は口に黒い布をつけて、(抗議の意味を込めて)鉛筆を折った。

■今日はアフメトとネディム。明日は誰だ

トルコ記者労働組合(TGS)、 現代新聞記者協会(ÇGD)と新聞記者の諸組織からなるG-9プラットフォームが開催したアンカラでの抗議に新聞記者らは口を黒い布で覆った。抗議には数名の共和人民党(CHP)と平和民主党(BDP)の国会議員と様々な組合の執行部員や組合員が参加した。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:21710 )