PKKが脅迫のクルド系知識人4名、平和民主党が擁護に回る
2011年03月09日付 Hurriyet 紙

分離主義者の頭目であるアブドゥッラー・オジャランが、メフメト・メティネル、ムフシン・クズルカヤ、オルハン・ミロールといったクルド系知識人を脅迫していることについて、昨日平和民主党(BDP)の会派集会が取り上げた。

セラハッティン・デミルタシュ党首は、脅迫されている知識人たちを擁護する形で、以下のように話した。
「我々はクルド系知識人、芸術家に対する脅迫に反対の立場である。我々自身の考えとして、反対を表明する。これ以外は我々にとってありえない。彼らに対する脅迫を、自らのことのように感じている。このような対立は我々の団結を弱めるものだ。利用されてはいけない。彼らが自分の考えを主張する権利は無条件で守られなければならない」
ディヤルバクルで世界女性の日の式典に参加したDTK(民主市民会議)のアイセル・トゥールク副代表や、BDPのギュルタン・クシャナク議員、解散させられたDEP(民主党)のレイラ・ザナ元議員はこの件に関して次のように話している。

■デミルタシュ氏の態度を重視

テロリストであるPKK代表オジャランによって脅迫されたと主張するムフシン・クズルカヤ氏は、以下のように語る。「デミルタシュ氏のはっきりとした態度は、タイミングが遅かったとしても重要なものとして捉えている。私はTAK(クルド解放を目指すテロ組織)のような組織の脅迫は気にしない。本当に重要視しなければならないのは、イムラル(のオジャラン)が『誰かこいつを黙らせろ』と言ったことだ。私はクルド問題解決と民主化のためならタクスィムで必死の抗議をする覚悟もある」

PKKが脅迫した人物のうち、作家のオルハン・ミロール氏は以下のように話す。「デミルタシュ党首の発表はもちろん良いことだ。我々の希望はもともとクルドの文民政治家や全ての市民団体がこの問題に対して関心をもつことだ。なぜならこの無関心が本当の意味で安全を脅かすものだからだ。クルド社会にとってもトルコ社会にとっても、この脅迫に無反応でいることは安全を失うことである。だからデミルタシュ党首がこの件に誠意をもって取り組んでいるのなら喜ばしい状況だ」

■(PKKに脅されていたクルド歌手)シヴァン氏は悲痛な思いをしている

(クルディスタン社会連合(KCK)のムラト・カラユラン執行議会議長が組織のサイトに掲載した声明文の中の)メフメト・メティネル氏への暗殺予告はごまかしである。シヴァン・ペルヴェルは悲痛な思いをしている。我々が特別何かなすべきことなどない」
アスルン法律事務所:「私たちの顧客は、時にトルコ人またはクルド人の知識人に対する考えを、批判の権利及び原則の範囲内で明らかにしてきた。彼らの批判的な発言が、メディアによって意図的に形を変えて伝えられている。これにより、我々はインターネットサイトで流れた『オジャランがクルド系知識人を脅迫している』というニュースは正しくないとし、報道を否定している」

■クシャナク氏「脅迫ではない」

「誰もこの策略に利用されるべきではない。具体的かつ明確な脅迫的事件は起こっていない。彼らの考えを好ましいと思わず批判するからといって、それを脅迫として受け取るべきではない。でなければ、首相は毎日我々を何十回も脅迫していることになる。シヴァン氏がこの論争から距離を置いていることはクルド人にとって朗報だ。この国でクルド人は、歌手シヴァン氏の「キネム」という歌で闘争を始めた。シヴァン氏もこうした価値を、誰に対してであろうと政治の道具にすべきではない」

■ザナ氏、支持者諌める

(レイラ・ザナ氏が「シヴァン」と話し始めると、集まった人々からブーイングが起きた。これに対し、人々を諌めて)シヴァン・ペルヴェル氏に怒りをもつべきではない。クルド人同士で排除してはいけない。まず自身の内面、価値をしっかり持つことだ。そうでないと、今日はシヴァン氏、あるときは私、あるときはBDP党首にこうしたことが降りかかってくる。家族5人の兄弟が同じ意見とは限らない。異なった考えの人にも敬意を持たなくてはならない。こんな茶番には加わらないように」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:21771 )