地震の日本、苦難続く
2011年03月13日付 Hurriyet 紙


日本で起こった大地震3日目で状況はますます深刻となっている。震源地近くの宮城県では1万人以上の人々が亡くなった可能性があると伝えられる一方、福島では危険を拡散させている原子力発電所のもうひとつの原子炉でさらなる爆発の危険性があるという警告がなされた。日本の首相は、この事態を第二次世界大戦以降最大の災害だと述べた。

一方、日本の茨城県にある東海第2の原発でも冷却システムのポンプが停止した事が明らかになった。日本の共同通信は、マグニチュード8.9の巨大地震の後、首都東京の125キロメートル北にある原発において冷却システムのポンプが停止したと報道した。この原発では1999年に原発事故が起きている。

日本政府の枝野幸男官房長官は、地震と津波の被害が最も大きかった日本の東北地方にある原発の原子炉において、さらなる爆発の可能性があると警告した。枝野長官は、福島第一原発の3号機で水素爆発が起こる可能性があると発表した。同施設の他の原子炉では、海水を注入して核の溶融防止に努めている最中に爆発が起こった。対策として、この地域から17万人以上の人々に避難勧告がなされ、政府はこれまで周辺拡散した放射線は多くなく、また人々の健康に被害を与えない程度であることを強調している。

■仙台には学生25人を含む30人のトルコ人が

今日日本の首都東京から津波の被害を受けた仙台市へと向かったアンカ通信(AA)報道班は、仙台市で学ぶアリ・オズチュルク氏と会った。オズチュルク氏は、トルコ人記者たちや赤新月社職員とともに現地時間の夜遅くに仙台市に着いたアンカ通信の報道記者のインタビューに答え、自身は東北大学の学生であり、地震では緊急地震速報システムの警報を聞いた後すぐに地震が始まり、約3分続き、その後その建物を離れたと述べた。オズチュルク氏は、地震があった最初の日、職員たちに「家に入らないように、車に乗らないように、歩いて最寄りの学校に行くように」と言われたと述べた。

仙台市の中心には被害を受けた場所は無いが、まるでゴーストタウンである。電気はあるが、人々は家から出ない。市まで15キロの距離にある、海岸沿いの地域は壊滅状態だ。ここではほとんどの建物は倒壊している。この地域に入ると電話はつながらず、その上電気も無い。人々はここを去り、指定されたスタジアムや避難所で集団生活を送っている。仙台市では、福島原発が深刻な爆発の危険性があるというような噂が広まっている。仙台市には25人の学生を含む約30人のトルコ人が住んでいる。トルコ国民のうち2人とはまだ連絡が取れていない。市の海岸近くの道路には深刻なひび割れが見うけられる。

仙台市から15キロメートル離れたある村は、高台に位置しているにもかかわらず、津波の影響で全ての車が村の中心へと流れ、周辺は辺り一面泥の海となった。この地域ではいかなる救助作業も行われていない。道路は水没してしまった。仙台民間航空学校にある唯一の飛行機は、津波のため駐車場へ流された。一方赤新月社の救助隊はこの地域で活動している。アンカラからの電話でトルコ人一人が避難所にいると知った赤新月社救助隊は、このトルコ人を救出にむかう予定だ。また、日本の救助隊は、通行規制がかけられている高速道路をトルコ部隊が使う事を許可した。この地域にはCNNテレビ以外にほとんど外国人記者が居ないとされている。スイスからの救助犬を連れた救助隊もここで活動している。

■日本の地震のマグニチュードは9.0に訂正された。

日本気象庁は金曜に起こり、津波をも引き起こした地震のマグニチュードを9.0に訂正した。気象庁は、以前この地震のマグニチュードを8.8と発表していた。アメリカ地質学研究所USGSは地震のマグニチュード8.9を観測したと明らかにしている。日本で金曜に起こった地震は、世界で5番目に大きく、日本においても過去最大の地震となり、これによる津波により、少なくとも763人が亡くなったとされた。

■宮城県では1万人以上が亡くなったと推定される

日本での地震とその後の大規模な津波により、宮城県では1万人以上が亡くなったと推定されている。国営放送NHKのニュースは、震源地に最も近い市街地である宮城県では1万人以上が亡くなったとみられると報じた。この報道は地元警察の署長の話に基づくものだ。

■自衛隊10万人以上が出動

防衛省は地震と津波後の救助活動に携わる自衛隊の数を2倍に増やした。日本の北沢俊美防衛相は活動にあたる自衛隊の数を5万人から10万人に増やしたと述べた。一方、アメリカ軍による発表では、日本の救助隊が救助活動においてアメリカから援助を受けている事、空母ロナルド・レーガンが日本近海に待機していることが明かされた。アメリカは、原発の懸念から専門家2名を日本へ送った。

■海岸ではさらに200人の遺体が見つかった

日本で一昨日起こった、日本で過去最大の地震による津波の被害を受けた東北地方の海岸では、さらに200人の遺体が見つかったと伝えられた。
宮城県ではある警察官が、さらに200人の遺体を発見した事を明かしたが、その他の情報は明かさなかった。報道機関では地震と津波による死者・行方不明者の数が1800人を超えたと推定されると報じられている。

■日本では火山も噴火

一方地震と津波の被害を受けた日本の南東部(九州)にある火山が噴火を起こしている。九州にある高さ1420メートルの新燃岳は、1月に52年ぶりに活動を始めた。地震後再び活動に移った新燃岳への交通は制限されたと伝えられている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:21812 )