歌手イブラヒム・タトゥルセス銃撃され、重体
2011年03月14日付 Milliyet 紙


人気歌手イブラヒム・タトゥルセスの現在の容体について、病院が会見を開く一方、アンカラの保健省からもこの件に関する反応がもたらされた。レジェプ・アクダー保健相は報道陣の質問に対し、「イブラヒム・タトゥルセス氏は重篤な状況にあるという情報が私の元に届いている。一日も早い回復を祈っている」と話した。11時に行われた病院の会見では、「タトゥルセス氏が病院に搬送されたとき、左半身が完全に麻痺した状態でした。銃撃を受けた際、脳にも深刻なダメージを受けています。脳に大きな損傷が確認できた他に、脳に銃弾の破片が残っています。必要な処置を施しましたこのダメージが残るかどうかは判定までには時間が必要です」との説明がなされた。

タトゥルセスの広報担当者で事件を目撃した人物が詳細に語ってくれた。それによると「番組のゲストはクトゥスとデニズ・セキでした。番組終了後タトゥルセスとダムラ・ハヌムがスタジオを後にしましたが、デニズ・セキとクトゥスはスタジオ内で談笑していました。

その時『イブラヒムが撃たれた』と聞こえ、私たちは冗談だと思っていました。警備員がパニックになっているのを見て、我々もスタジオを飛び出しました。本当だったらしいのです。マネージャーのエユップが救急車を呼びました。救急車は2台来ました。新聞記者やテレビカメラが少しずつ集まってきたので、映像にとられないようにと彼の周りを囲みました。ダムラ(ブケット・チャクジュ)は意識がありませんでした。辺りに血が広がりましたが、タトゥルセスの意識はありました。途切れ途切れに、でもしっかりとした口調で、『大丈夫か?大丈夫か、一体?』と何回も何回も繰り返していました。弾は頭の側部を貫通しました。タトゥルセスはCTを受けた際、医者の『私の手を握ってください。足をのばして』などの呼びかけに応えていました。

犯人は車の中に銃を打ち込んだようです。彼の運転手は、間一髪で免れました。タトゥルセスはすぐに気付いて、頭を地面に伏せました。伏せていなければもっと撃たれていたかも知れません。最初の救急車はタトゥルセスを、もう一台はダムラを乗せました。タトゥルセスの息子イドに連絡をし、デルヤ・ハヌムと一緒にすぐに病院に駆け付けたてくれました。タトゥルセスは病院に着くとすぐ救急処置を受けました。脳に出血があるそうで、ストレッチャーで運ばれて行きました…」

■手術を受けたが、左半身麻痺

タトゥルセスの担当医イルハン・エルマジュ氏は11時に会見を行い、「峠は越えたが、今でも危険な状態が続いている」と、現在の状況を説明した。

■「30分で意識をうしなった」

担当医のエルマジュ氏は、現在眠っているタトゥルセスさんのCTをとり、手術前と比べ良くなったと明らかにした。またタトゥルセスさんは現在集中治療室におり、明日新たにCT検査を受けることも明らかにした。「ご家族は病院にいますし、心配して病院に来る方もたくさんいます。しかし集中治療室には誰も入れません。ご家族にとって不安になるような情報もあるのです。集中治療室は我々がきちんと管理しています」と話した。

エルマジュ医師は、「病院に搬送されてきた時、左半身に麻痺の症状がありましたが、現在は他の手術は必要ないものと見ています。事件後しばらくは意識がありました。30分ほどで意識を失いました」

■「様子を見る限りにおいて、問題はない」

エルマジュ医師はタトゥルセスさんが脳に損傷を受けているとし、「はっきりと脳に損傷があるのを確認しました。頭を切り開いてみました。手術後は集中治療室に移して様子を見ています。頭蓋骨内の圧迫を取り除くために、経験豊富な医療チームも用意していますし、薬も用意しています。時間を追うごとに回復している様子をCTで確認しています」と話した。

応急処置についてエルマジュ医師は、適切に行われたと述べ、「会話が困難になるとは考えていません。傷を受けた部分は会話をつかさどる場所ではありませんが、深刻な後遺症が残る恐れが皆無とも言い切れません。現在様子を見る限りにおいて、問題はありません、私たちは24時間経過を観察しています」と述べた。

また医師はダムラ(ブケット・チャクジュ)についても、「手術後すぐに目を覚ましました。彼女の脳にダメージはありません」と、タトゥルセスさんと比べていい状態であると話した。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:21819 )