ロシアとの相互ヴィザ撤廃、はじまる
2011年03月16日付 Zaman 紙

トルコとロシアの相互ビザが撤廃される。30日後に施行される新しいルールの合意に、アフメト・ダヴトオール外相とロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相がサインを交わした。

7人の大臣と大勢のビジネスマンと共にモスクワへ向かったタイイプ・エルドアン首相は、調印式のあとロシアのメドヴェージェフ大統領と会談した。クレムリン宮殿で行われた記者会見で、二人は今回の合意が4月17日から施行されることを明らかにした。エルドアン首相はメルスィンのアククユで計画されている原子力発電所について触れ、結果を悲観して投資を控えることはしないと発言した。そして「アククユで踏み出す一歩は、世界に模範となる投資を作り出すだろう」と続けた。TUSKON(トルコ実業産業家連合)、TİM(トルコ輸出業者会議)、DEİK(国際経済関係機構)が主催したビジネスフォーラムに出席したエルドアン首相は、ロシアとの貿易額目標は5年で1000億ドルとすることであると話した。エルドアン首相はプーチン首相とも面会している。

国際貿易センターで開催されたトルコ・ロシアビジネスフォーラムに出席したエルドアン首相は、トルコからのビジネスマンに加え、ロシア在住のトルコ人やロシア人から成る800人の参加者を前にスピーチを行った。トルコのエネルギー事業で今後20年間に1000億ドルの投資が見込まれると話すエルドアン首相は、「これは年間約50億ドルの投資に相当する。ロシア企業に大きな機会を提供し、両国の企業連携のきっかけとなると確信している」と話した。

エルドアン首相は訪問二日目に、昨年5月にメドヴェージェフ大統領がトルコを訪れた際に設置された高等相互協力会議の会合に出席。ダヴトオール外相、ユルドゥズ・エネルギー天然資源相、チャーラヤン国務相、ヤズジュ国務相、エケル農業村務相、エルギュン産業通商相、ギュナイ文化観光相らも同席した。TUSKON、TİM、DEIİKが合同で開催した始めての会合となるトルコ・ロシアビジネスフォーラムで挨拶したエルドアン首相は、メルスィンのアククユ原発の準備が万全であることを訴え「原子力におけるロシアとの共同事業はもはや秒読み段階だ。すぐにでも取り掛かりたい。全ての準備は揃った。あとは操業を開始し、200億ドルの原子力エネルギーへの投資を始めるのみだ」と話した。両国が貿易振興に意欲的であること、貿易目標額を5年で1000億ドルにまで引き上げることを明らかにし、「エネルギー設備の製造、自動車産業、化学産業、造船業、健康産業、航空産業、建設資材産業などで事業提携を進めることで合意した。ロシア連邦の特別経済区やトルコの保税地域での提携もこれに含まれる」と話した。

トルコの建築会社がこれまでにロシアで320億ドル相当、1200近くのプロジェクトを受注したと言う首相は、トルコが2013年カザンで開催される夏季ユニバーシアードと2014年のソチ冬季オリンピックでも新しいプロジェクトを引き受けたいと話した。「メドヴェージェフ大統領は我々に邸宅内を案内し、その途中で『ここの入札では残念ながらトルコ企業は入らなかった。そのために費用は多少高額になったように思う』と話した。つまり、我々の建築会社が行う仕事に満足しているということだ。しかしもっと貪欲に仕事を取りに行かなければならない。そうすればロシアでの仕事はどんどん増えるだろう。ロシアでの投資が増えていくのと同時に、ここ数年でトルコ国内の情報通信、観光、鉄鋼などの様々な業界に投じられているロシア資本も満足させるこができるだろう。」

<後略>

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:21838 )