シリアの衝突現場でトルコ国旗をひろげ脱出
2011年03月27日付 Yeni Safak 紙

シリアからトルコへ帰国するため出発した大型トレーラー運転手は、衝突現場の中に取り残された際、トルコ国旗を広げ、命を守った。シリアのダマスカス・ダルアー両地区で最近続いている混乱に巻き込まれた運転手のメフメト・カルカン氏(56)は、車に投石していた集団にトルコ国旗を見せると、集団は投石するのをやめたという。

カルカン氏は、車のフロントガラスにおいてあったトルコ国旗を広げると、車に攻撃していた集団が、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とトルコを称えるスローガンを叫び、カルカン氏に別の道から行くように言ったと話した。シリアのダルアー地区での反政府デモでは300人が死んだと言われている。トルコのハタイ県のジルヴェギョズ国境検問所から昼ごろトルコに入国した大型トレーラー運転手のメフメト・カルカン氏は、ダルアーでの金曜礼拝の説教で、これまでの事件で300人が殺されたと言われたと述べた。

カルカン氏は、以下のように話した。「金曜礼拝の時の説教で、(この町で)起きた事件で、武器を持たない集団に警察が発砲した結果、300人近い人が死んだと言われました。ダルアー地区には複数のアラブ遊牧民が住んでいて、彼らは部族間の「血の復讐」事件を抱えている部族です。そして彼らの望みは、理由がわからないのに現在刑務所にいる親族の釈放です。彼らは民主主義を望んでいると言っています。彼らが道の両端をふさいでいます。私がその道を通ろうとしているとき、私は道に倒れているけが人と救急車、空へ発砲している人たちを見ました。そして彼らは私の車に投石し始めたのです。でも私が車にあるトルコ国旗を広げると、彼らはすぐに「エルドアン首相!」や「トルコ!」というスローガンを叫び始め、町の中心を通って外に出たほうが安全だと言って私をすぐにそこから遠ざけてくれました。」

大型トレーラー運転手のアフメト・デニズ氏(47)は、シリアのダマスカスだけで事件が続いていると語り、アラプ税関からラビアへ向かうときに2時間ほどデモに遭遇したと話した。デニズ氏は、その間自身に対しての暴力行為は全くなかったと述べ、アラブの人々は緊張した様子だったと語った。

マフムト・ユムシャク氏は、トルコ・シリア間のビザ無し入国適用開始後、ハタイ県のジルヴェギョズ国境検問所では一日に少なくとも300台の車が出入国していたが、シリアの混乱後は30台ほどに減ったと述べた。

現在シリアにいる運転手仲間との電話で、そこで起きている出来事を知ったと話したユムシャク氏は、以下のように続けた。「私の大型トレーラー運転手仲間は、ダルアーという地区でのことについて説明しました。彼は、ダルアーの町への出入りが完全に妨害されていて、兵士がいたるところを封鎖していると言いました。人々が困っていることも説明しました。そこには大型トレーラー運転手の世話をする要員がいます。私が仲間から得た情報によると、事件のせいで彼らが職場が開けないので、運転手たちが困っているそうです。」

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:21961 )