EU委員会、トルコの経済成長率にショック!
2011年04月11日付 Milliyet 紙

去年EU委員会は、2010年トルコの経済成長率を7.5%と予測しており、その8.9%という結果にショックを隠せなかった。

EU委員会は、EU加盟候補国及び潜在的加盟候補国の2010年経済データを評価する報告書を作成した。そして、トルコの2010年第4四半期の経済成長率が9.2%、通年で8.9%を記録したことについて「想定外」であることを認めた。

報告書では、2010年のバルカン諸国経済が衰退し、クロアチアでは後退が見られるとする一方で、トルコは力強い成長を見せていると評価している。以下、報告書の詳細:

2009年トルコの経済成長率は4.8%に落ち込んだが、昨年は急速に回復して8.9%を記録、民間セクターが牽引した。「2010年第4四半期に回復のペースが上がり、高いフリクエンシーが2011年第1四半期も力強い成長が続くことを表している。」

この2010年の高成長を背景に、失業率は過去1年で14%から12%に低下し、120万人規模の雇用が生まれ就労率は49%に上昇した。

就労率は男性で70%だが、女性は27%と不均衡が見られる。

2010年の貿易赤字はGDP比7.7%で(2009年の)4%から上昇する一方、経常収支赤字も同時に(2009年の)GDP比2.3%から6.6%に膨らんだ。金融では海外直接投資の割合が減少する一方、資本活動の重要性が増している。

中央銀行による「ホットマネー」として知られている短期的投機資本の流入抑制策を評価している。財政の安定及びインフレ抑制を行いたい銀行は、国内外の需要増に応え債権を急速に拡大し、経常赤字を膨張させ、財政状態をリスクにさらしている。

ベース効果と食料価格の乱高下を主因とし、インフレ率は2010年の10%台から11年3月には4%まで低下した。しかしながら、旺盛な内需やトルコリラの下落、世界的なエネルギー・食料価格の高騰により、今後インフレは急加速する可能性がある。

トルコ経済の力強い成長が金融部門を元気付け、2010年の債権・資産の対GDP比率はそれぞれ30%・20%増、同部門の利益は8.5%増の100億ユーロとなった。2009年の不良債権は5.3%、2010年は3.7%、2011年3月末で3.4%に低下した。

中央銀行による最新の決議は巨額の損失につながるとしながらも、力強い経済成長に支えられ、金融セクターは2011年も黒字の見込みである。

昨年、トルコの予算成果は予想を大きく上回った。2009年GDP比5.7%に達していた中央政府の財政赤字は、2010年目標の4.7%に対し3.3%と下回った。

EU委員会は、2011年のトルコの経済成長率を5.5%、2012年は4.5%と見ている。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:22103 )