ムバーラク前大統領を待ち受ける5つの容疑
2011年04月13日付 Al-Ahram 紙

■ムバーラク前大統領を待ち受ける5つの容疑
■シャルムシェイフ病院の集中治療室に搬送

2011年04月13日付『アル=アハラーム』紙(エジプト)HP1面

【カイロ:スィハーム・アブドゥルアール、フサーム・ザーイド、イマード・アル=ファキー、ムハンマド・アブドゥルラティーフ】

本紙記者が得た情報によると、ホスニー・ムバーラク前大統領に向けられた容疑は以下の5つである。①1月25日革命最中のタハリール広場でのデモ隊殺害への扇動と関与、②アレキサンドリア図書館に関する秘密口座、③国有地の割り当てによって公金横領の便宜を図り、友人である逃亡中の実業家フセイン・サーリムに利益を得させたこと、④イスラエルへの天然ガス輸出価格を安価に抑えたことで公金数百万ポンドを無駄にし、国庫に損害を与えたこと、⑤巨額の資産形成。

アブドゥルマギード・マフムード検事総長は、これらの容疑について事情聴取をするために、ムバーラクを検察庁に出頭させる手続きを進めている。これらの容疑は、数多くの民衆からの告発に基づいている。

さらに本紙記者が知り得たところでは、ナショナルバンク・オブ・エジプトの口座についてもムバーラクは追及を受けている。同銀行のヘリオポリス支店には総額2億5千万ポンドもの預金があり、そのうち5つの口座は長男アラー、8つは次男ガマール、6つが妻スザンヌ・サービトの名義になっている。法曹筋によれば、ムバーラク氏とその息子たちの巨額資産に関する事件や告発についてはこれから調査が行われる予定であり、公金捜査局や行政監視機構による取り調べで出てきた内容についてムバーラクに聴取を行い、その発言と資産報告とを突き合わせるという。

ところがムバーラク前大統領は突然、健康状態が悪化し、シャルムシェイフ国際病院の集中治療室に搬送された。本紙記者が知り得たところでは、ムバーラク氏の健康状態は緊急の病院搬送を要するものであり、依然治療中で、数日間は危険な状態が続くだろうとのことだ。消息筋によれば、次男のガマール・ムバーラクは数時間の内に、マスコミの目から離れた場所で事情聴取を受ける。場所は安全上の理由から公表されていない。

一方、本日から不正蓄財調査機関が、アフマド・ファトヒー・スルール前人民議会議長の事情聴取を始める。ファトヒーの容疑は、影響力を利用して非合法な手段で資産を増やし、その役職から正当に得られる収入とは不釣り合いな不動産や、本人および家族名義の銀行預金を所持していることにある。不正蓄財調査機関が、諸監視機関によって報告された様々な取り調べ内容や情報について、ファトヒーを追及する予定だ。

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( 翻訳者:在間咲野 )
( 記事ID:22119 )