開運のために馬蹄を売っていた占い師夫婦、逮捕される
2011年04月14日付 Jam-e Jam 紙


占い師夫婦は開運を口実に若い女性らに馬蹄を売り、莫大な金を騙し取っていた

 若い女性らを騙し、詐欺行為を働いていた占い師夫婦が逮捕された。

 ジャーメ・ジャム紙によると、ファルヴァルディーン月のはじめ〔3月下旬〕、一人の若い女性がマシュハド刑事警察を訪れ、ずる賢いインチキ占い師の女を詐欺の容疑で訴えた。

 被害者の女性は警察に、次のように語った。「少し前に若い男性に思いを寄せるようになり、結婚を決意しました。しかし彼の家族はこの結婚に反対し、そのために私と彼の家族との間でいさかいが生じてしまいました」。

 彼女は続けた。「一週間前、理髪店である女性と知り合い、彼女も私と同じような境遇に直面したことがあるのを知りました。しかし、ある占い師の男性に相談したことで、彼女の問題はすっかり解決し、愛する彼と結婚もして、今では幸せに暮らしている、とのことでした」。

頭痛のタネとなった結婚

見知らぬ女性の話を聞いて、人生の悩みを解決してもらうために占い師の男性に会いに行くことを決心しました。こうにしてある日、その女性と一緒に街の南にある占い師の男性の家に行きました。占い師はさまざまな霊が私の家を行ったり来たりしていて、そのせいで私は愛する彼と結婚できないのだ、と言いました。私から40万トマーン〔約3万2千円〕を受け取った彼は、私に処方箋を渡し、それを三日間、自宅に保管するように言いました。

 彼女は占い師の男による詐欺行為について、さらに次のように語った。

占い師の男性と二度目に会った時、彼は私の顔を見て、色々いる霊のうち私の家から遠ざかったのは一つだけだと言い、他の霊を遠ざけるためとして、黒色のガラス玉3個を幸運の処方箋と一緒に私に手渡し、それらを水差しの中に入れて、一週間毎日水差しの水を飲むように、と言いました。

 彼女はさらに続けた。「こうしたことをしても、私の問題は増えるばかりでした。占い師の家に三度目の訪問をしたとき、彼はすでに引っ越していました。そのときに気がついたのです、狡猾な女と占い師の男はグルになって私を騙していたのだということに」。

 こうして本件についての捜査が始まるや、今度は中年女性が刑事警察を訪れ、ある詐欺師の男女を詐欺の容疑で訴えた。

詐欺師の罠に嵌った中年女性

 被害者の女性は警察に、次のように訴えた。

私は子どもが直面している問題を取り除くために、しばらくの間、方々手を尽くしましたが、どれも良い結果は得られませんでした。するとある日、ショッピングセンターである女性と知り合いました。その女性は私に、ジンや霊界に通じ、どんな問題でも解決できる男性を知っている、と言いました。

後日その女性と一緒に占い師の家へ行きました。そこにはカラフルな布やら蛇の脊椎、馬蹄などがドアや壁にぶら下げてありました。そして男性はひそひそと、祈りの文句を口にしていました。占い師の男性は私を見るや否や、動くな、あなたは魔法をかけられている、そのせいであなたの家族に災難が降りかかっているのだ、と叫び、五個の錠前と馬蹄、そして幸運の処方箋を自宅の部屋の隅に置きなさい、と言いました。

 彼女は続けて、「占い師は私から30万トマーン〔約2万4千円〕を受け取りました。しかしそれから二週間が経っても、私の問題は解決しないばかりか、増える一方でした。そしてあの占い師の男と怪しい女は、消息を断ってしまいました」と訴えた。

詐欺師の男女に対し、その他数十名が訴えを提出

 本件に関する捜査が続くなか、数十名もの若年・中年女性が警察署を訪れて、訴えを提出した。それらはいずれも、ある女に騙され、占い師の男を紹介され、占い師からインチキ処方箋を渡されて、その対価として莫大な金額を支払った、というものだった。

新居で容疑者を逮捕

 ずる賢い女と詐欺占い師に関するCGが作られるなど、両名逮捕に向けた捜索が続くなか、今週のはじめ、占い師の男の新居がマシュハド市内の某地区にあることが特定された。そして捜査官らは同宅に立ち入り捜査を行い、ついに占い師の男と詐欺師の女を逮捕した。

 この家を捜索したところ、馬蹄数十個、各種ガラス玉、前もって用意された処方箋、占い本などが発見・押収された。容疑者二名の身柄はマシュハド刑事警察に移され、取り調べが行われたところ、彼らは夫婦で、多くの人々を騙していたことが明らかとなった。

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( 翻訳者:古賀夏樹 )
( 記事ID:22139 )