JALE OZGENTURKコラム:足りない、でも・・・―国会の女性議員数
2011年04月13日付 Radikal 紙

トルコ大国民議会における女性の割合は次期、20%に達する見込みだ。
それでも、議席数の半数を女性にあてたい女性団体はヒートアップしている。


6月の選挙に向けて候補者リストが発表された。議会の半数を女性にしようという女性関連団体にとっては期待を裏切られる結果となった。275議席を女性にという運動に対し、“権利と女性プラットフォーム”のような政治的イニシアティブの力をもってしても、女性候補者の割合は9%から20%へなんとか引き上げられたに過ぎない。
リストの順位からいえば、議会へ入れる女性の数は100名ほどであろう。550名の国会議員のうち、48だった女性議員の議席数が100になる・・・そう、これだって上出来といわなければならない。
このキャンペーンの重要な支援者であるトルコ実業家協会会長のウミト・ボイネルは、候補者選定の過程において予備選挙が1つの規定になっていることにより、くだらない議論が一掃されるのではと期待する。ボイネル氏は、この状況下では個々人ではなく政党の政策が取り上げられるであろうと述べ、こう付け加える;「ですから、政党法をもっと民主主義のかたちに近づけていく必要があるということは、今回これでまたはっきりしたわけです。」

■労働者、主婦は不在

女性候補者支援協会はというと、この(候補者リスト発表の)結果には全く満足していない。会長のチーデム・アイドゥン氏は、大きく期待が裏切られたという。「政党は因習を断ち切れなかったんです。これまで以上に総選挙を男性だけの間で行おう、そしてこれまでどおり男性が寄り集まり男性の思考でトルコを統治していこうと決定したのです」と述べるアイドゥン氏は、立候補者の中に労働者や、主婦などの女性がいないと指摘する。「候補者として示された一握りの女性の教育レベルは、これまで同様に男性以上に高いのです。しかし男性候補者には高いレベルを求めるような規定はありません」と付け加える。さらに「KONDA(世論調査分析の会社)が女性候補者支援協会のために行った“政治における女性代表者調査研究”では、選挙が女性候補者を支援するであろうこと、また、政治の場においてより多くの女性がいれば政治はいい方向へ変わっていくであろうこと、女性や国家に関する問題に対してより迅速に効果的な解決方法を見出していけると提言しています。私たちは、それに対して遅れているといわざるを得ない保守的な男性政治家たちを批判しているのです」
実業界からの選出枠には、公正発展党からはトルコ商工会議所連合会のメンバーであるオズレム・イェミシチ氏が、共和人民党からはキャーミル・コチの大株主の1人であるセナ・カレリ氏が名前を連ねている。
女性のための闘いは終わらない。「まだ足りない、これからも続く・・・」

■アダナの工業、復活のきざし

アダナは春真っ盛り。オレンジの花はいまがちょうど満開で、街はよい香りであふれている。経済新聞記者協会が主催した、とあるアナトリア観光ツアーで訪れたアダナで、自然に癒され、それと同時にそこで得た情報からも安堵を覚えた。ハジュ・サバンジュ氏によって何年か前に創設された工業団地は非常に活発であった。運営委員長のベキル・ストゥジュ氏は、生産能力の利用率を向上させ、新規の投資がなされている最中だと述べる。

ストゥジュ氏によれば13億ドル規模の新規投資があると言う。その団地は365ヘクタール分を新たに産業主へ売り込む予定であるとし、「アダナは殻を破り、いま再び工業発展へ向かっています」と述べた。

セイハン海岸のある高級レストランにおいて、一堂に会した際、トヨタトルコ最高責任者のアリ・ハイダル・ボズクルト氏はアダナ出身者としての強い郷土愛から、街についていくつかの提言を行った。

ボズクルト氏は毎年、春のこの時期には必ずオレンジの花を見るためにアダナを訪れるという。「桜の花を見るために、世界中の人々が日本へ行きます。アダナも、オレンジの花を見るためにこうした観光を始めることが出来るのではないでしょうか。しかも、我々のこの花はよい香りを放つんです。」

南東部からの移住者の受け入れに伴って、今日、26%というトルコで最も高い失業率を抱えるアダナは、富裕と貧困が混在する都市である。投資の増加は重要だ。経済の活性化は新しい時代を告げるグッドニュースといえるだろう。

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( 翻訳者:金井佐和子 )
( 記事ID:22143 )