トルコ読書地図、できた―西に「恋愛もの」、東は「心理もの」
2011年04月19日付 Hurriyet 紙


トルコで初めて(読書傾向を調べた)「読書地図」が作成された。それによると、年平均で7.2冊の書籍が読まれている。ハッキャーリとイスタンブルでは「恋愛もの」、トルコ南東部では「心理もの」が好まれている。一方、トルコ全体では、「冒険もの」が読まれている。

文化観光省図書館・出版総局と調査会社ソナルの協力で、26県の6212人との対面調査が実施され、「トルコ読書地図」が作成された。アンケート参加者らの84.16%が、海賊版を選ばないと述べた。調査によれば、年平均で7.2冊の書籍が読まれている。一度に最大30分読書が行われている。ひまな時間には、テレビを見る人が最も多い。定期的に読まれている作家はいない。書籍価格は高値である。

■ 唯一真剣な回答が寄せられなかった設問は「海賊版」

調査会社ソナルのハカン・バイラクチュ会長は、トルコで初めて最も広範な調査が行われたことを明らかにし、「我々及び文化観光省を驚かせ、また恐らくはこの調査で真剣に答えるべきではないと思われた項目が、『海賊版は選択しない』という問いである。アンケート調査が、文化観光省により実施されたことで、参加者らは、犯罪行為を犯しているとの不安から、「海賊版を選ぶ」と回答できなかったのでしょう」と述べた。

調査で明らかになった結果概要は以下の通り:

■ 無作為に選ばれている

調査参加者らの45.5%は無作為に書籍を選び、定期的に読書をしているわけではない。内47.04%は、一度に最大30分読書している。読まれているものの中で本が47.11%で最も読まれている。インターネット利用の高まりにもかかわらず、82.32%の人が本、雑誌、新聞等の印刷物を読んでいる。トルコでは4人に1人に読書習慣がある。調査参加者の60.83%は、読書をする時間が作れないでいる。内74.72%は、読書習慣を自分で身に付けているようだ。

■ 文学、宗教、教育

文学、宗教、教育をテーマとした書籍が最も多く読まれている。調査参加者の85.7%は、トルコ語書籍を選んでいる。最も小説が好まれ、次に短編小説と詩集が好まれている。21.9%は冒険もの、18.2%は恋愛もの、17.9%は歴史ものを読んでいる。調査参加者の61.5%は、最も多く推薦されている書籍を読んでいる。84.21%の人は、定期的に一人の作家の本を読まない。一方、「定期的に一人の作家の本を読む」と回答した人は、オメル・セイフェッティン、アイシェ・クリン、オルハン・パムク等の作家を好んでいる。書店選定図書は好まれていない。調査参加者の82.9%は、書籍を購入し読んでいる。47.4%の人は図書館利用の習慣がない。

■ イスタンブルとハッキャーリでは「恋愛もの」が読まれる

イスタンブル、ハッキャーリ、ヴァン、ビトリス、ムシュでは、「恋愛もの」、サムスン、アマスヤ、チョルム、トカトでは「ミステリー」、そして、スィイルト、バトマン、シュルナク、マルディンでは、「心理もの」の書籍が読まれている。一方、トルコ全体では、「冒険もの」が好まれている。

■ ギュナイ観光相:冒険ものを読むことは、研究心を育てる

エルトゥールル・ギュナイ文化観光相は、初めてトルコでここまで大規模に実施された調査に協賛できたことを喜ばしく思っていると伝え、以下の様に述べた:「明らかになった数値から、(読書傾向が)いい方に進んでいることがわかります、しかし考えなければならない問題もあります。トルコ全体で冒険ものが読まれているということは、研究心を育てるものでしょう。これは良い進展です。東南部の県のように社会問題が深刻な地域で心理ものが読まれることは意義深いことです。閉鎖的な地形に位置するハッキャーリで恋愛ものが比重を多く占めたこともまた同様です。

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:22192 )