撤去はじまるカルス「醜悪」彫像、芸術家ら反対運動
2011年04月23日付 Radikal 紙


芸術家らはエルドアン首相が「醜悪」と評し撤去が決定された人類愛の碑の前に集まり、破壊の決定に抗議した。彫像製作者のメフメト・アクソイ氏は、自分たちは芸術の誇りを守るために集まったのだと述べた。

イスタンブルからやってきた芸術家の一団は、撤去のための準備が始められている人類愛の碑の前で記者会見を行うため飛行機でカルスにやってきた。この行進にはエディプ・アクバイラム氏、タルク・アクサン氏、スアヴィ氏、ルトカイ・アズィズ氏、オヌル・アクン氏、メンデレス・サマンジュラル氏といった芸術家たちが参加し、元エルズィンジャン県共和国検事長で共和人民党(CHP)のデニズリ選出議員候補であるイルハン・ジハネル氏、彫像製作者のメフメト・アクソイ氏、弁護士のトゥルグト・カザン氏、元カルス市長のナイフ・アリベイオール氏も参加した。約2000人からなるグループは町の中心部からスカプ地区にある人類愛の碑までバスやミニバス、自動車で向かった。

人権に平和をもたらすという願いを込めて人類愛の碑を製作させた当時の市長でありCHPカルス選出議員候補であるナイフ・アリベイオール氏は、記念碑ではなく自分たちの心が壊されてしまうと述べた。アリベイオール氏は虐殺記念碑に対し人類愛の碑を作らせたことを説明し、「私たちの唯一の目的は世界に平和を知らしめることだった。7年来なぜこの記念碑を作成したのかを説明した」と話した。

彫像製作者メフメト・アクソイ氏の弁護士トゥルグト・カザン氏は人類愛の碑の前で開催された集会で話し、この像の破壊に関して法的な意味ではもはや解決法がないことを明らかにした。カザン弁護士は6月12日の選挙でこの責任が問われることを希望した。芸術家たちを支持するためカルスを訪れた元エルズィンジャン県共和国検事長でCHPデニズリ選出議員候補のイルハン・ジハネル氏は、彫像を守って6月12日に政権を覆すことを提案した。ジハネル氏が語る一方で記念碑の前に集まった芸術家たちは「裁こうとする者に裁きを」とのスローガンを掲げた。

タルク・アカン氏は、自分たちは芸術家としてこのような戦いの中に加わり立ち向かっていると述べ、彫像に関してこの夕方に訪れる事を遺憾に思うと述べた。制作者メフメト・アクソイ氏はトルコ各地からやってきた芸術家たちに感謝を示し、「あなたがたは疲れながらも希望を広めている。画家、音楽家、歌手、女優である同胞たち、作家である仲間たち、芸術愛好家である友人たちを私は皆心から受け入れている。芸術の誇りを守るために私たちはここにいるのだ」と述べた。

メフメト・アクソイ氏は芸術の魂を浄化して知性を醜さと偶像から守っていると主張し、「芸術は食べられないが『パンや水同様に必要である』と言うためにここにいる。敵意と戦争を終わらせ、人類愛に伸ばされた手を取るべきだと言いその手を取るためにここにいる。国民主権とこどもの日である4月23日、我が国を守るという日に彫像の破壊を始めさせないためにここにいる。自分の真実が唯一の真実であり自分が唯一の法であると言う者たちに、故意に殺人を犯した者に、裁判なき履行に、美しいものを醜い、悪いものを良い、公正を不公正、不名誉を名誉だと言う者たちに対するためにここにいるのである」と話した。

人類愛の碑の前に集まった約2000人は「碑を破壊する者は国を売る者」、「服従は支配に留まれと言え」といったスローガンを掲げた。様々な文化の芸術家のリーダーたちが記者会見に参加し破壊の決定に反発を示した。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:22235 )