イラン当局、湾岸協力会議の主張を批判
2011年04月19日付 Jam-e Jam 紙

イラン外務報道官は、湾岸協力会議〔※サウジアラビアなど、ペルシャ湾岸王政6ヵ国からなる地域協力機構:通称GCC〕による最近の声明の中で、イランに対して謂われのない批判が相変わらず繰り返されていることについて、根拠がなく取り合うに値しないとの認識を示し、この声明は〔サウジアラビアやアラブ首長国連邦といった〕一部地域諸国による軍国主義的・危機扇動的な行動から、国際社会の関心を逸らさせることが目的だと主張した。

 外務省情報報道局が伝えたところによると、ラーミーン・メフマーンパラスト報道官は昨日リヤドで開かれたGCC外相会議で出された声明について、以下のように述べた。「湾岸協力会議の一部加盟国の軍隊が国際法や国際協定を踏みにじり、隣国〔=バーレーン〕の内政に介入し、無防備な男女を弾圧しているにもかかわらず、同会議の名で発表された声明の中で、イランが地域問題に干渉しているなどと指摘されているのは、まったく驚くべきことだ」。

 同氏は、さらに、「イラン・イスラーム共和国外相から国連事務総長殿に送られた、現在のバーレーン情勢についての書簡では、まさにこの問題が言及されている。この書簡は、地域の安全と安定を乱す〔サウジなどによる〕軍国主義的な行動に対するイラン側の懸念から生まれたものである」と続けた。

 同外務報道官は、バーレーンで取られている〔民衆運動に対する〕弾圧というアプローチを批判し、〔バーレーン〕市民の正当な要求に応えることが必要だと強調した上で、「各国政府の力や主権は、このような問題の本質を無視するようなやり方では実現しない。むしろ、市民の要求に寄り添うことで形になるのである」と指摘した。

 メフマーンパラスト氏はさらに、次のように明言した。「イラン・イスラーム共和国とペルシア湾岸近隣諸国とのこれまでの協力の経緯からも分かるように、GCC側から出された声明は全GCC加盟国の意見ではない。残念ながら、むしろ一部加盟国が、地域で私的な目的を遂行するためにGCCの名を悪用しているようだ」。

 同氏はまた、「こうした〔GCCの〕やり方は、イスラーム世界の統一を敵視する敵が望んでいるやり方に他ならない。敵は長年にわたって、こうした〔イスラーム世界の統一を妨げるという〕目的を追求しているのだ」と強調した。

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( 翻訳者:鳥光真理子 )
( 記事ID:22276 )