シリアからの難民、テント村での生活が始まる
2011年05月02日付 Zaman 紙


金曜日(4月29日)にトルコへ避難したシリア人は昨日(5月1日)、滞在していた体育館からテント村へ引っ越した。42張のテントが設営されたキャンプでは一日3食が提供されており、テントに落ち着いた263人のシリア人は祖国の混乱が落ち着くまでトルコに滞在したいと話した。

当局への抗議が続いているシリアを逃れてトルコへ避難した263人のシリア国民は、ハタイ県で彼らのために設営されたテント村へ移動した。トルコ政府は29日の夜に国境の鉄条網を越えてトルコ国内に入ったシリア人を保護し、263人をハタイの体育館に落ち着かせた。シリア人は昨日1日に、広範囲での警備の中、ヤイラダー旧専売公社の敷地内に赤新月社が設営したテント村へ移動させられた。バスとミニバスに乗せられたシリア人は、赤新月社が彼らのために設営した革袋と毛布つきのテントに居住場所を提供された。約20時間かけて設営されたテント村には42張のテントがある。シリア人へ一日3食提供するための食堂も設けられた。赤新月社の担当者が作業を継続し、テント数が60張に達する見込みであることを明らかにしたことは、シリアからの不法入国が続く印だと考えられる。

約2日間、困難な期間を過ごしたシリアからの避難民は結果がどうなるのか心配しており、テント村が設営された広場を歩き回って時間をつぶしている。テント村で最も注意を引くのは、何が起きているのか分からず、テントの間を走り回って遊んでいる子どもたちである。その数61人となる子どもたちのうち、幾人かの顔に傷があるのがみられた。シリア人の中には44人の女性がおり、彼女らも時間つぶしと悩みを分かち合うためテント間で訪問し合っている。シリア人はバッシャール・アル・アサド大統領への反発を率直に語り、祖国の混乱が沈静化するまでトルコを離れたくないと話した。ラタキア(シリア西部)からトルコへ来た女性で、5人の子どもの母であるメリヤム・フェドさんは、アサド大統領に国を去ってほしいとして、「私たちはトルコを離れたくありません。アサドを望んでいません、慈悲を知る政府を望みます。私には5人の子どもがいるのです」と話した。

■外国の介入は望ましくない結果をもたらす

アフメト・ダヴトオール外務大臣は、リビアで続いているNATO(北大西洋条約機構)の軍事作戦と類似する外国の介入がシリアで行われないよう警告を発した。選挙運動で訪れたコンヤで、ダヴトオール外務大臣はあるテレビ番組に参加し、シリアへ国際介入をさせないために努力する必要があり、こうした介入は望ましくない結果を生み出し得ると話した。「シリアは、わたしたちの隣人で主権国家である。私たちは、こうした事はシリア国内で解決されることが重要だと考える。今もそのため(国際介入を避ける)の機会はあるが、この機会を強制せず、見逃さないことが必要だ」と述べた。また、国際介入はシリアのような不均質な社会では望ましくない結果をもたらす可能性があると付け加えた。ダヴトオール外務大臣は、シリアとはこの8年間発展させてきた緊密な関係や個人的な友情があるとし、このため取りうる手段はさまざまであり、今も開いている経路から、トルコが正しいと考えることをシリア指導部に家族のように(親身に)伝えたと説明した。「トルコと自身を過大評価している」という批判に対しては、「トルコは数十年間、過小評価されてきており、彼らはトルコを小人のように思わせようとしてきた」と述べて、「私は自分自身も、我が国をも過大評価などしていない。自分自身を国民という鏡で見ているのだ」と反論した。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:22344 )