対岸ギリシャの経済危機は拡大中
2011年05月08日付 Radikal 紙

ギリシャでは財政危機の悪影響があらゆる分野に影響している中、国が民間・公共機関から借りたおよそ100億ユーロの借金を返済できないため、市場では一層停滞感が生じているという。

ギリシャメディアは、財政危機克服の一環で講じたさまざまな対策により歳入を増やそうとしている政府が、債権者への返済を停止したことを明らかにした。

エレフテロティピア紙は、「2010年から今まで、建設会社や病院に医療・衛生物資を提供する複数の会社から借りた借金の返済と消費税返金がなされていない」と伝えた記事で、値上げに反対して「私は払わない」というスローガンのもと市民的不服従運動を始めた団体に、政府も加わったと報じた。

政府が、「借金返済の約束を守らない」ために市場で生じた現金不足が、現在続いている経済危機をより深刻にしているとした記事によると、この状況が産業界にも悪影響を及ぼしているという。

新聞記事では、「支出に関する返済の延期が、公共分野全般で一般的なものとなった」とされ、「実業家は、国から債権を徴収できないため、給料や保険料の支払いのような、国や労働者への義務を果たすことができないことに不満を漏らしている」という表現が用いられた。

また経済危機は、ギリシャの最も重要な収入源のひとつである観光分野にも影響しており、同国では1000以上のホテルが、本来の価値よりもずっと低い値段で売りに出されているという。

アテネで刊行されている週刊のリアル・ニュース新聞は、アテネ、テッサロニキ、エーゲ海の島々で以前は最低2億ユーロ以上だった五つ星ホテルの値段が、1億ユーロまで下がったと報じた。

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:22431 )