試験の「無効」はなし―検察の大学入試資格試験捜査終了
2011年05月11日付 Hurriyet 紙

アンカラ共和国検察による「高等教育資格試験(YGS)における公式」疑惑に関する捜査が終了した。検察は170万人の学生を巻き込んだ捜査を打ち切る決定を下した。検察の決定では、アリ・デミル大学入試センター(ÖSYM)長についての捜査開始も要求された。検察の「訴追しない」という決定は、アンカラ第7地方行政裁判所に送られた。

アンカラ共和国次席検事シャダン・サクナン氏は、疑惑を受け行われていた捜査を終了した。サクナン氏は捜査の結果「訴追しない」との決定を下した。

■「公式はあったが不正はなかった」(注)

決定では、「捜査すべき犯罪理由および捜査継続を必要とするいかなる犯罪要素も見られなかったため、国民に代わり訴追しない旨、検察により決定がくだされました。上位1000人の受験者の名前が記載されている学校リストに問題となるような箇所は確認されませんでした。145万9000に上る設問があり、これらのひとつとしてマスター版の問題冊子と同じではありません。公式を用いて正しい解答を導くことのできる問題に正解し、その他の問題では正解していなかったという受験者はいませんでした。公式に当てはまる問題は18問ありますが、用いられたという証拠はありません」と述べられた。
検察の決定は、高等教育資格試験(YGS)問題の作成期間にはいかなる安全面における欠落も見られなかったという意味になる。

■大学センター長に関する捜査要求

一方検察は、決定の中でアリ・デミル大学入試センター(ÖSYM)長と他の関係者について、「任務怠慢の罪」で捜査することを要求した。

■決定は裁判所で下される

検察は、「公式」疑惑に関する捜査において、「訴追しない」旨の決定をアンカラ第7地方行政裁判所へ送った。
アンカラ第7地方行政裁判所にて開かれた裁判も継続している。裁判所は検察に専門家の報告書を提出するよう要求した。
訴追停止要求は、報告書が裁判所へ届いた後に決定される。
大学入試センターはというと、裁判所へ送った弁明書にて、公式疑惑の事実を否定した。大学入試センターは、試験無効を必要とするような問題は確認されなかったと弁明書に記載した。

■高等教育委員会(YÖK)、招集される

高等教育委員会が明日行う会合では、アリ・デミル大学入試センター長に関する捜査許可要求の決定が検討されるよう期待されている。

(訳者注)大学入試資格試験で出された問題に、正解の番号を知るための一定「公式」が存在する、という疑惑。コンピュータのプログラムミスから、実際に「公式」は存在したが、それを事前に知り、それによって高得点をえた受験生はいなかった、というのが、今回発表の内容である。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:22463 )