イラン外務省、シリア情勢に関して声明
2011年05月08日付 Jam-e Jam 紙

 イラン・イスラーム共和国外務省は声明で、シリア情勢をめぐるアメリカの試みは日和見的だと指摘した上で、「シリアの指導部と国民による、国益を見据えた改革に向けた努力は重要な使命を帯びたものであり、この使命を穏やかに進めることで、シリアには大きな成功がもたらされるだろう」と発表した。

 イラン国営通信の報告によると、この声明では以下のように述べられている。「シリアの国民と政府はアメリカとシオニズムの陰謀を知悉している。これにより、シリア国民と政府がともに始めた改革と進歩へ向けた動きは、〔中東における〕同国の卓越した地位を一層強化することにつながるだろう」。

 声明はさらに、「イラン・イスラーム共和国は、シリア指導部が同国人民の大志と決意を理解した上で始めた改革計画により、アラブ・イスラーム諸国家間における同国の歴史的役割がこれまで以上に果たされる様子を目にすることを希望する」と付け加えられている。

 続けて、以下のように述べられている。「イランとシリアの32年間にわたる強固な関係は、イラン・シリア両政府の政治的意志から生まれたものである以上に、またそれ以前に、シオニスト体制とその主要支持国アメリカによる不法占拠政策への対抗という点で、同胞である両ムスリム国民の理想が近いことから生まれたものなのである」。

 外務省はこの声明で、「それとの関連で、アメリカ政府関係者たちには、地域情勢を正確に理解し、シオニスト体制や非民主的な同盟国〔※サウジアラビアなどを指すものと思われる〕を支持したり、ばかげた責任転嫁を繰り返したりすることで、自身の歴史的過ちを悪化させぬよう勧告する」とも強調している。

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( 翻訳者:山洞梨花 )
( 記事ID:22503 )