Fikret Bila コラム:選挙後へ、必要なのは「冷却」
2011年06月10日付 Milliyet 紙

ジェミル・チチェキ副首相は、昨日(9日)、CNNトルコにゲスト出演した。チチェキは老練な大臣として選挙禁止事項にしっかり従っている。高官専用車はガレージにしまわれてしまった。チチェキは婿の私有車を使用している。周囲には政府職員は同行していない。秘書官をはじめ彼の周囲には首相府官僚は一人もいない。党の職員が1名いるだけである。

■「モーターが非常に過熱している」

白熱した選挙キャンペーンが政治に深く入り込んできたこと、党首らが非常に厳しく話しあっていたことに触れながら、選挙後にこの緊張関係をどのようにほぐすのかチチェキに質問した。
「そうです。選挙キャンペーンは非常に厳しいです。この緊張関係を選挙後すぐにほぐさなければなりません。モーターが非常に過熱したようなものです。選挙後に休息を取って少し冷却しなければならないと個人的に考えています。」

■「対話が必要」

さらに、選挙後、非常に重要な問題がトルコの議題として上がるだろうと強調し、「政党は対話しなければならず、いくつかの問題には協力して臨まなければなりません」と語り、次のように続けた。
「新憲法が作られるでしょう。我々は、(当選した)国会議員の実数がいくらであろうと、1%以上の票を獲得した全政党に呼びかけます。対話を模索しましょう。協力を模索します。過去においては、野党はこのアプローチに積極的に答えませんでした。委員会にメンバーを送ってきませんでした。どの党も呼びかけに答えませんでした。今回、共和人民党(CHP)にはいままでとは異なる主張があります。このアプローチが続き、選挙後、憲法やテロとの闘いといった問題で話し合うことができることを望みます。なぜ我々は協調しないのでしょうか?スペインでもイギリスでも政党は協調しているのに、なぜ我々はそうしないのでしょうか?トルコは協調しなければなりません」

■「ギュルの任期」

選挙後、議題に上がる問題の一つに大統領選挙があるだろう。もしもアブドゥッラー・ギュル大統領の任期が5年とされるならば、1年後に大統領選挙が行われる。その際、国民が直接大統領を選ぶことになる。
ギュルの任期は5年なのか、それとも7年なのか?これをチチェキに尋ねた:「この問題には様々な見解があります。5年と言う人もあれば7年と言う人もあります。法律家の間には一致した見解はありません。私はこの問題は、国会における大統領の選挙方法に関する法律審議の結論に委ねることができると思います。このようにして整備されうるか、それを注視しましょう。さらに、最終的には、私は、高等選挙委員会が判断しなければならないと考えます」

■「最初の3条項には触れてはならない」

チチェキは、選挙直後に議題になるであろう新憲法問題に関する私の質問に答える際、憲法第1,2,3条項の保持を強調した:「最初の3条項には触れてはなりません。トルコの共和制の成立や国家の一体性、国旗、国歌、首都に関して;つまり、憲法の最初の3条項の条文をいじってはいけません。この3条項は、新憲法論議の際にも触れられてはならない限界ラインなのです」

■「副大臣」

チチェキに、副大臣が何をするのか、任務と権限について質問した:「大臣と事務次官の間に位置することになるでしょう。実際には2名の事務次官、というようにみなすこともできるでしょう。各省の通常の事務次官は、省の官僚的、技術的な業務を進めます。副大臣は政務次官ということもできるでしょう。副大臣は大臣に他の面で支えるのです。副大臣は大臣が委任した権限でもって職務にあたることになるでしょう。任命権や罷免権があるかどうかは分かりません。しかし、そのような権限は与えられないと私は考えます。しかし副大臣は、大臣の時間を節約するような任務にあたることができます。例えば多くの国会質疑に副大臣が返答することができます」
チチェキは、副大臣職は大統領制移行への試みであるという解釈には同調しなかった。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:22845 )