イランでは24分に1人が交通事故で命を落としている(2)
2011年06月07日付 Mardomsalari 紙

 イランにおける交通事故発生数の多さ、そして多くのイラン市民が交通事故で死傷しているという事実。これら2つの事実によって、我が国は交通事故という点からみた場合、世界でも最も危険な国の一つとなっている。

 イランにおける交通事故数には、世界の各国と比べると、憂慮すべきものがある。我が国の交通事故死者数は、日本の25倍、トルコの2倍である。
〔※訳註:日本の交通事故死者数は2009年で約4900人なので、「数」ではなく「率」を問題にしていると思われるが、どのような率を比較して「25倍」という数字を導き出しているのかは不明。なお、10万人当たりの日本の交通事故死亡者数は2004年で6.7人だが、イランではおよそ29.1人と考えられる。〕

 サウジアラビアでは、1日に12人が交通事故の犠牲となっているのに対して、イランでは48人であり、80年〔※西暦2001年3月21日~2002年3月20日〕当時は53人であった。

 運転にとって世界で最も危険な道を有する国、そして交通事故発生数の最も多い国は、エリトリア、エジプト、リビア、アフガニスタン、イラク、ナイジェリア、アンゴラ、アラブ首長国連邦(UAE)、ガンビア、イラン、そしてモーリタニアとなっている。そして、運転にとって世界で最も安全なのが、スイス、シンガポール、オランダ、フィンランド、ドイツ、ノルウェー、そしてスウェーデンである。

 交通事故は、世界では9番目に多い死亡原因であるのに対し、イランでは2番目の死亡原因となっているのである。国家道路保全陸上運輸庁の道路保全安全局長ファリーボルズ・ヴァーへディー氏は、このことについて「国内の病院のベッドの3分の1が、交通事故の負傷者で占められている」と指摘する。

 まさにこうしたことが、第5次開発計画によって交通事故削減のための措置を策定することを国の行政責任者らが義務付けられている理由だと考えられる。この計画では、年間で交通事故死亡者数を10%削減しなければならないとされている。エスマーイール・アフマディー=モガッダム治安維持軍総司令官が宣言したところによると、同計画の最終段階では、約2000万台の車が国内を往来し、旅行件数も30%ほど増加するが、交通事故による死者数は50%減少することが想定されているという。

 しかし、我々イラン人はいまだ小さな道の曲がり角に留まったままのように思われる。正確な統計をまとめることも、それを発表することもできずにいるからだ。あるいは、次のように言ってもよいかもしれない。少なくとも紙の上で、事故数とこれらの事故に起因する死傷者数が減少したことを示してくれるような数字にだけは、関心をもつようになった、と。
つづく


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( 翻訳者:鳥光真理子 )
( 記事ID:22903 )