トルコ、カダフィー政権との窓口を閉鎖へ
2011年07月03日付 Zaman 紙

リビア危機の当事者である双方の勢力と交渉を続けてきたトルコは、カダフィー側との関係を断った。在トリポリのトルコ大使を中央へ呼び戻す一方で、代わりの大使の任命はなかった。ダヴドオール外相は反カダフィー勢力の拠点となっているベンガジを訪問することになっているが、その訪問一日前にこのことが明らかとなったということは、「反カダフィー勢力支持への意思表示」であるとみなされている。

アンカラ政府は、リビアで現政権に対する民衆蜂起がおこってから今日まで、リビアの指導者ムアメル・カダフィー氏および反対派との交渉を続けていたが、昨日在トリポリのトルコ大使レヴェント・シャーヒンカヤ氏を中央に呼び戻した。長引く混乱とNATOの空撃を理由にトリポリの大使館を閉鎖し、職員を帰国させた。にもかかわらず、シャーヒンカヤ氏は公にトルコのリビア大使としての職務を書類上続けていた。昨日シャーヒンカヤ氏は中央に呼び戻され、リビア大使に新しい大使が任命されなかったので、カダフィー政権との正式な関係は断たれた。この決定は昨日官報で伝えられ、閣議によって6月15日に決定されたことが明らかとなった。
中東歴訪に出かけたアフメト・ダヴトオール外相の今日のベンガジ訪問前に、トルコがカダフィー政権との公式チャンネルを閉ざしたということは、リビア反カダフィー派を代表する国民臨時議会(MGK)支持の意思表示であると解釈されている。
反カダフィー派の拠点として知られる町へ日帰り訪問を行う予定のダウトオール外相は、反カダフィー派関係者とカダフィー後についての話し合いを行う予定であるとされている。
ダヴトオール外相は昨日のエジプト訪問でエジプトのムハンマド・エル・ウラビ外相と会談し、トルコがリビアでの衝突を終息させるために努力していると説明した。
ダヴトオール外相は、「リビアで解決策が見出されなければならないが、カダフィーに忠実な部隊が町や市民達を襲っている。市民を守ることはわれわれにとっての優先事項だ」と述べた。ガザ地区でのイスラエルの封鎖は違法であるとさえ発言したダヴトオール外相は、トルコは中東での平和に向けてのあらゆる努力を支持すると述べた。エル・ウラビ外相は、トルコとの関係がいつもそうであるように安定して継続してきたことを、そしてトルコ・エジプト両国がこの地域で戦略的協力を行ってきたと述べた。
エル・ウラビ外相はトルコ・エジプト間の関係発展のため、高等戦略会議を設立すると述べた。
先週、外国メディアにおいて、トルコとアメリカが新しい時代にリビア経済において重要な役割を果たすことになるとの報道がなされた。
トルコ側の最新の動きは、カダフィー政権に支援を与えているという報道に対し、きっぱりと否定の意思を示している。6月に出されたEUレポートでは、政府はカダフィーと反カダフィー派の間で二枚舌外交を行っていると非難されており、トルコがジェイハンからトリポリに石油を供給したとされていた。

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( 翻訳者:山本凉子 )
( 記事ID:23125 )