トルコ人実業家、ギリシャの「島」購入に意欲
2011年07月05日付 Hurriyet 紙


建設会社フィヤプのフィクレト・イナン社長は、経済危機下にあるギリシャが売りに出した島を購入することについて意欲的である。

イナン氏は、売りに出された島のうち、目星をつけた6島のなかから少なくとも3島を購入する予定でおり、購入に際し問題が生じる可能性を考慮して、ギリシャに支社をつくり、そこを通してこれらの島を購入する予定。

フィクレト・イナン氏は、ギリシャの島々を購入した場合、イズミルのディキリに3500万ドルで購入した40万㎡のガリプ島で、これから実施しようとしているホテルおよび高級リゾート計画のようなものを、これらの島々でも行うこと、また「リチャ・アイランド」という名前でこれらの島々をチェーン展開することを明らかにした。

イナン氏は、去年もギリシャから島を購入しようとしたが、そのようなことは不可能だと言われていた」と話し、「当時、我々の意欲が膨らみ、他の土地に島はないかと探したところ、イズミルのガリプ島を見つけたので購入した。そして今は、ギリシャの島が正式に売りに出されている。いくつかの不動産会社がこれらの島々の売却の仲介をしている。それらの会社と現在交渉中である。6島に目星をつけた。うち、最低でも3島は購入したい」と語った。

イナン氏は、島々がイタリア、ギリシャ、トルコに距離的に近いと話し、トルコが島を買うということに関し問題が起こるかどうかについて以下のように説明した。

■ギリシャに会社をつくる

「トルコ人には売らない、といったうわさはあるが、正式にそのように通知されたわけではない。
我々が交渉した会社はそのような問題はないと断言している。
問題が起こったとしても、おそらくたわいもないことだ。これらに関しリスクもあるだろう、いろいろ言われるだろう。しかし我々は尋ねたが、『トルコ人にこれらの島を売らない』なんてことは、まったくの論外である。彼らは、我々にも島を売ってくれるといい、この話し合いを続けると話してくれた。いろいろなことが起こるだろうが、私はそれを次のようにして解決するつもりだ。つまり、ギリシャに会社をつくり、その会社をとおして島を買うのだ」

イナン氏は、建築家らがギリシャへ行き、プロジェクト予定地での視察を行うと語り、「好運にめぐまれ、我々がこれを実現するなら、トルコとギリシャの間の懸け橋となりうる。我々はトルコの島へのそしてギリシャの島への来訪者を歓迎する。これらの島にも、それぞれの船による交通手段を確かなものとする」と話した。

フィクレト・イナン氏は、「我々のようなトルコ人実業家がギリシャから30、40、50の島を買い取れば、そこで強力な勢力となる。こうしてトルコのヨーロッパへ向けてのドアがより容易に解放されることになる。我々はそれらの島々でトルコを代表することになる。我々がドアを開けたのち、我々に引き続いて他のトルコ人実業家がそこに投資するのは喜ばしいことだ」と話した。

■1億ユーロ投資する予定

イナン氏は、売りに出された6島の値段が300万ユーロから2000万ユーロの間で推移していると語り、3島を購入するための2000万ユーロ、これらの島に施設を建設するための8000万ユーロを予算として計上したこと、計1億ユーロの投資を行う予定であること、その資金繰りはもうできていることを明らかにした。

同氏は、3500万ドルで購入したイズミルのディキリにあるガリプ島に多くの購入希望者があったと述べ、「現在ひとりのイラン人が交渉をかけてきている。2億ドル出すと言うが、売りたくない。売っても彼をオーナーとみなすことなど私にはできない。ガリプ島に関するプロジェクト計画の段階は終わった。ここには50戸のヴィラと100室のスイートルームを有するホテルを建てるつもりだ。島にはたくさんのオリーブの木がある。島の自然を壊さずに計画を進めるつもりだ。ギリシャから購入する予定の島でも同じようなコンセプトで進める予定である」と話した。

同氏は、ギリシャで視察した6島の大きさは、10ドヌム(9,190㎡)から2000ドヌム(1,838,000㎡)の広さに及ぶと言い、「島の大きさによって、それぞれのイメージを考えている。例えば10ドヌムの島では一組だけの客をもてなす、こうしたイメージを考えている」と話した。
イナン氏は、目星をつけいろいろ調査を行っている6島の名前をそれぞれ、リヒナリ、カルトゥソニシ、ミキリ・アモルゴス、カルディオティッサ、ナウシカ、ヴォウヴァロに決めたと話した。

■ホテル事業のための場所を探している

イナン氏は、フィヤプ社として観光事業において力を入れていること、ウルダーにホテルを購入したこと、リチャ・ブランドでこのホテルを運営することを明らかにし、イスタンブルとイスタンブル以外のホテル事業のため、場所を探していると述べた。

同氏は、「サカルヤのアクヤズィに温泉ホテルをつくろうと思っている。土地と計画はもう用意できている。また、カドゥキョイのコズヤターで土地を確保したので、そこにもホテルをつくりたい」と話した。
ベルリンの観光地で1001戸のヴィラを建てる計画があり、この計画ではヴィラをホテルとして稼働させるつもりであると話し、「ベルリンで2000万ユーロで5300ドヌム(487万700㎡)の土地を購入した。その中に2つの城がある。計画では、ゴルフ場が2つ、サッカーのスタジアムが2つ、テニスコートが10つ建てられる予定である。このプロジェクトの規模は7億5千万ユーロだ。ヨーロッパ諸国やロシアがこの地域をねらっている。ドイツやトルコで暮らすトルコ人の関心を呼ぶ地域である」と話した。

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( 翻訳者:木村納菜 )
( 記事ID:23155 )