米政府、ガザ支援船襲撃国連レポートとりまとめに向け合意圧力?
2011年07月05日付 Milliyet 紙

マーヴィ・マルマラ号(ガザ支援船)襲撃について捜査を進める国連委員会が報告を発表するまで残り数日となったが、トルコ及びイスラエルの外交官幹部らは和解に向けて努力を続けているとされる。(イスラエルの)ハ・アレツ紙によると、「不和の主な要因は、トルコが謝罪要求をし続けていること」であり、またイスラエル政府筋は「米国が見解の相違を解決するために(イスラエル及びトルコ)両国に圧力をかけている」と主張している。

イスラエルの主要紙ハ・アレツ紙によると、「イスラエル及びトルコは、国連のガザ支援船団レポートに関して、和解に向けて熱心に努力している」という見出しの掲載記事で、「国連レポートの発表まで残り3日であり、イスラエル及びトルコ関係者は、両国関係を修復するために舞台裏で熱心な外交努力を続けている」とした。

■「和解すれば、レポートのトーンも和らぐ」

イスラエル副首相モシェ・ヤアロン氏とトルコ政府幹部間で会談が実施されるとみるハ・アレツ紙では、「エルサレム政府筋は、米国は国連委員会が報告書を発表する木曜日までに、(イスラエル及びトルコ)二国間に横たわる見解の相違を解決するために圧力をかけていると話した」としている。同紙によると、「ある筋は、すぐに和解しないのであれば、国連レポートは現行のまま発表され、恐らく二国間関係は長期にわたって冷えきるであろうと述べた。和解に至るなら、レポートでの表現は修正され、トーンはやわらぐことになる」

■「我々は危機的状況にある。和解なければ、双方とも損をすることになる」

ハ・アレツ紙は、前述のある筋の話として、「我々は危機的状況にある。問題が解決されないのならば、レポートは発表され、皆が損をする」との発言をも伝えた。
同紙では、国連委員会が(イスラエル及びトルコ)両国に報告書草案を送付したことが示されたのち、「草案を読んだイスラエル外交官幹部たち」によると、国連委員会は、ガザ封鎖は合法的であるが、マーヴィ・マルマラ号を襲撃した戦闘員たちが、「必要以上の武力」を行使したとの見解に達しているもよう。

■「トルコはレポートに不安を抱く」

ハ・アレツ紙は、「(アンカラの)トルコ政府が、ガザ支援船団派遣を始めとしてハマスと関係のある『人権・自由の人道支援財団(İHH)』との関わり、および自らの役割に対する批判に不安を抱いていること」を前面に出して書いており、次のような主張にも紙面を割いている。
「トルコは、両国を和解させ、(在イスラエル)トルコ大使が改めてテル・アヴィヴに戻ることに向けての合意の一部として、レポートのトーンが和らげられることをイスラエルに受け入れるように求めた」

■不一致の主な要因は、トルコの謝罪要求

ハ・アレツ紙は、「不一致の主な要因は、トルコが、イスラエルが事件で果たした役割を理由に、謝罪要求を求め続けていること」だとしている。

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( 翻訳者:石川志穂 )
( 記事ID:23156 )