EU、エルドアンのキプロス訪問を注視
2011年07月20日付 Zaman 紙

EU(欧州連合)は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の6月12日の総選挙後初めて国外周遊となったキプロス訪問の行動や発言を注視している。アフメト・ダヴトオール外相に続きエルドアン首相がギリシャ系キプロスが(EUの)次期議長国となることに関しはっきりと警告したことは、EU本部でのキプロス議論に火をつけた。オーメン・ルージテン欧州議会トルコ審議役は、トルコが「ルールに則ってゲームをする」必要性を説く中、EU委員会は現段階でキプロスが議長国となった際に生じうることを憶測するのは正しくないと声を上げている。

ステファン・フューレEU拡大担当委員の報道室がエルドアン首相の厳しい発言には直接言及しない一方、同委員が先週トルコにいたこと及びキプロスに関する発言は現在も尚有効であると述べた。フューレEU拡大担当委員は先週トルコ滞在中ギリシャ系キプロスの次期EU議長国に関しコメントを避け、国連事務総長バン・ギムンが7月7日に開始したプロセスを支持するよう呼びかけた。

報告書でギリシャ系キプロス側の立場を示したためトルコから批判を受けたオーメン・ルージテン議員は、本紙に対し行った説明で、1年後のことについてコメントを控えたく、また現在議論で無駄に使っているエネルギーをキプロス島統一のために使うべきであると呼びかけた。

EU、国連、アメリカ合衆国より支持を受けたアナン・プランを2004年4月24日に拒否した1週間後の2004年5月1日にEUメンバーとなったギリシャ系キプロスは、2012年下期EU議長国となる。エルドアン首相は、問題未解決のままギリシャ系キプロスが議長国となった場合、EUとの関係が凍結し、トルコはギリシャ系キプロスを完全に無視するつもりであると述べた。35のEU加盟交渉項目のうち18項目が現在停滞している状況だ。また14項目はキプロスが原因で凍結した。トルコの加盟交渉で取り上げられる項目はたったの3つだけである。ここ1年で交渉が開始された項目は1つもない。

この間、欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は、昨日書面による声明を出し、自分と同じポルトガル出身のジョルジ・セザール・ダス・ネーヴェスをキプロス担当責任者に任命した。以前アンカラのポルトガル大使館で勤務したネーヴェスは、トルコについての知識が豊富である。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:23356 )