テヘラン地下鉄の職員間に皮膚病・呼吸器疾患が拡大?
2011年07月20日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン市議、低品質の中国製設備が輸入されていることを批判

 一部の地下鉄職員の間で皮膚病や呼吸器疾患が拡大しているとのレポートがきっかけとなって、騒動が沸き起こっている。この問題は昨日、テヘラン市議会にも波及し、市議の1人は低品質の中国製設備を地下鉄の車両用に購入したことを批判、地下鉄構内の空気汚染を拡大させる原因となっていると指摘した。

 こうした中、次のような疑問が提起されている。「地下鉄職員の病気の原因は地下鉄構内の空気の汚染なのか?それとも高圧電流システムが原因なのか?」

 この問題は、地下鉄職員だけではなく、市内を移動する際に公共交通機関を日常的に利用している200万人以上のテヘラン市民を不安に陥れている。地下鉄構内の空気汚染、ないしはトンネルや駅にある高圧電流システムが、乗客たちの健康を脅かしているかもしれないからだ。

地下鉄設備に中国製を購入したことへの批判

 テヘラン市議の一人は、地下鉄車両用に中国製の設備を購入したことを批判した上で、「この低品質の機械こそ、地下鉄構内の空気汚染拡大の原因だ」と指摘した。

 パルヴィーン・アフマディーネジャード市議〔※アフマディーネジャード大統領の姉妹〕は、「この低品質の機械こそ、地下鉄構内の空気汚染拡大の原因だ。われわれは地上でも汚染問題に直面しているというのに、地下でも汚染と向き合わなければならない」と断じた。

テヘラン地下鉄の空気汚染、測定へ

 これまでのところ、地下鉄職員の間で皮膚病や呼吸器疾患が広がっているとされる問題をはっきりと認めた地下鉄当局者はいない。しかし、「テヘラン市大気監視社」の代表取締役は、テヘラン地下鉄構内の空気の浄化〔の必要性〕について明らかにした上で、地下鉄構内の空気にアスベストが混ざっているとの報道があることに関しては、「私たちの活動は主に開放空間における大気汚染の測定であり、閉じた環境における空気の汚染度合いを測定することについては、あまり経験がない」と述べた。

 ユーソフ・ラシーディー代表はテヘラン市内の大気中に含まれるアスベスト繊維(科学汚染物質の一種)の量が危機的な状況にあることについて指摘し、「地下鉄の空気汚染をテヘラン市内の大気汚染の状況と比較することは不可能だ。〔‥‥〕ただし、正確な測定を行うまで、この件についてきちんとした意見を述べることはできない」と述べている。

〔‥‥〕

Tweet
シェア


関連記事(テヘラン・メトロ総裁、辞任)
関連記事(中国製品、健康分野にも参入:被害相次ぐ)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:23367 )