クーラーなければモスクはからっぽ―アダナの2万人収容大モスク
2011年08月01日付 Milliyet 紙


アダナにある、2万人が同時に礼拝を行うことができる中東最大級のサバンジュ・メルケズ・モスク。今年のラマザン月は一年で最も暑い時期に当たり、このモスクにはクーラーがないため礼拝者が集まらないと報じられた。

アダナ県ムフティーのイスマイル・ジャンポラト氏は「トルコ産業界の有力一族であるサバンジュ家がアダナに残した最大の遺産、サバンジュ・メルケズ・モスクは、11の月のスルタンである断食月(イスラム暦9月)、その壮麗さに目を眩ませるほどだ。それなのに、クーラーが無いために礼拝者が集まらない」と嘆いた。

ジャンポラト氏は、サバンジュ・メルケズ・モスクが1988年に着工されたものの、96年に建設費の捻出が困難となり一時建設中断となっていたところ、サバンジュ家がハジ・オメル・サバンジ財団(VAKSA)を通じ、当時の額で114万リラの寄付を行ったことを紹介した。「サバンジュ家によるこの大きな支援により、1998年のモスク開設に至った。ただ、開設以来モスクは空調設備を備えておらず、今年の断食月は最も暑い時期に当たるので、この欠点をより実感している」と話した。

■ 「サバンジュ財団はクーラーの整備に着手したが、成果を挙げられていない」

ジャンポラト氏は、中東・バルカン地域最大で「セリミイェ・モスクのパートナー、スルタン・アフメト・モスクの兄弟」と称されるサバンジュ・メルケズ・モスクを、礼拝者には一刻も早く訪問して欲しいと願い、こう続けた。

「モスク建造費用の40%を負担したサバンジュ財団は、モスクのクーラー整備に取り組んだが現段階では成果を挙げていない。財団の幹部が今年4月にモスクを訪れ、この件で調査を行った。素晴らしいモスクなのに、断食月に礼拝者がやって来ないことを悲しく思う」。

アダナ宗務局職員組合のムスタファ・ウナルドゥ代表は、アダナが暑い地中海性気候の都市であるため、クーラーの整備は必須だと述べた。

自治宗務・ワクフ職員協力組合のムスタファ・ウシュク代表も過度の暑さからモスクの礼拝者数が指で数えられる程に減っていると述べ、「アダナの同胞はタウラィー(ラマザン月の夜の礼拝)のため、空調の効いたモスクに通っている。空調の効いたモスクで礼拝を行っても汗を掻くのだ。過度の暑さ、空調のない中、礼拝を先導するイマームも困難な状況にある。サバンジュ・ワクフはモスクに必要なこと全てに応えている。クーラーを整備すれば礼拝者も増えるだろう」と述べた。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:23509 )