イラン、「大物」を「捕獲」か?
2011年08月15日付 Jam-e Jam 紙

トルコ・メディア、イランがPKK(クルド労働者党)のナンバー2を逮捕したと主張

 テロ組織「PKK」のナンバー2逮捕の報道は、まずトルコの各メディアによって伝えられ、その後瞬く間にトップニュースとして世界を駆け巡った。

 今回のPKK高官の捕獲・逮捕の最大の原因として、革命防衛隊とPKKのイラン支部と言えるPJAK(クルド自由生活党)の間で最近起きている戦闘を挙げることができるかもしれない。

 イラン国会の国家安全保障外交政策委員長は昨日、テロ組織PKKのナンバー2逮捕の報を当初確認したものの、その後不明とした。これより前、一部のトルコの〔報道〕関係者がこの情報を発表していたが、イラン当局もトルコ当局もともに、この情報を確認も否定もしなかった。

 土曜日の夕方、トルコ国営放送(TRT)、及び同国の「ザマン」紙のウェブサイトは、テロ組織PKKのナンバー2「ムラト・カラユラン」がイランの諜報員らによって逮捕されたと報じた。

 カラユランは、PKKのリーダーであるアブドゥッラー・オジャランがトルコ当局によって逮捕・投獄された後、このテロ組織の指導者に就任した人物だ。彼は最後にイラク北部で目撃されている。

 他方、テロ組織PKKは、金曜日に発生したイラン=トルコ間ガスパイプラインの爆破事件への関与を認めている。

 トルコの「ジャハン」通信の報道としてIRNA(イラン国営通信)が伝えたところによると、PKKは自身のウェブサイトで声明を発表し、イラン=トルコ間ガスパイプラインへの破壊活動を認めた上で、「アール県から5キロの地点で発生したパイプライン爆破工作は、トルコ・クルド労働者党(通称PKK)の党員によって起こされたものだ」と表明しているという。

○ PJAKへの打撃にPKKが憤怒

 PKKのイラン支部と言えるPJAKはここ数年、イランの国家安全保障に対して、流血を伴う活動に手を染めている。最近になって、イランとPKK配下の同テロ組織との間で戦闘が増えており、その結果、同組織は甚大なダメージを被っている。

 ヘイダル・モスレヒー情報相はこのことについて、「このグループは西洋の支援を受けており、PJAKの責任者が潜伏している先の国〔※ドイツのこと〕はそのことについて、説明責任を負うべきだ」と述べている。

 同氏はまた、「この組織はイランによって甚大な打撃を受けている」と明言している。

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( 翻訳者:古賀夏樹 )
( 記事ID:23659 )