離婚で女性の夫に対する憎しみの15年に終止符
2011年08月10日付 Jam-e Jam 紙

 ある女性が家庭裁判所を訪れ、「15年以上にわたって、私は夫を嫌悪しながら、常に夫の傍らで暮らしてきました。しかし、もはや彼と共に生きていくことはできません。私は別れたいのです」と訴えた。

 イラン学生通信(ISNA)の報道によると、この女性は離婚請求を家庭裁判所の判事に提出し、こう付け加えたという。「15年前に夫と結婚し、現在14歳になる子どもがいます。当初から、私は両親の強制によって、この結婚生活に甘んじていました。というのも、私は夫をとても嫌っていたし今もそうですが、にもかかわらず、愛情は結婚後についてくるという両親の誤った認識があったためです。彼らは私に結婚を強要していたのです」。

 彼女はさらに続けた。「15年間の共同生活の後も、夫に対する愛情は少しも芽生えませんでした。今まで離婚に踏み出さなかったのは、ひとえにいつか彼に対する愛情が芽生えるのではという理由からでしたが、結局そんな事は起こりませんでした」。

 この若い女性は不満を述べつつ、次のように続けた。「私にも人生において選択する権利があったはずです。この十数年は本当に苦しみました。なぜなら、夫に対する強い嫌悪の念を抱えながら、彼の傍で15年暮らし続けてきたからです。しかし、どのような愛情も存在しないこの生活を、もはや続けることはできません。今は子どもも14歳になりましたし、私のことも分かってくれるでしょう」。

 法廷に出席していたこの女性の夫は、「私は妻を愛しているし、この十数年、彼女の望むような行動を心がけてきました」と述べ、続けた。「私は初めから妻が私に関心を持っていないことを知っていました。しかし、3年前から妻は私への嫌悪感を、ずいぶんあけすけに表してくるようになりました。私はこの数年、彼女が私との生活に関心が持てるよう努力しましたが、ダメでした」。

 男性はさらに、「15年がたった今、私もまたこの生活を続けることはできません。彼女のふるまいに疲れ果てたのです。妻の家族が彼女を無理矢理私と結婚させたなんてことを、私は結婚前には知りませんでした。でなければ、〔結婚することで〕自分の人生を、そして妻の人生をもメチャクチャにしてしまうようなことはしなかったはずです。私もこの離縁に同意いたします」と加えた。

 女性は夫の陳述に続けて、次のように言った。「私も可及的速やかな判決を望みます。実際問題、生活することが私には難しくなっているのです。私を今日のような状態に至らしめた責任は、知らず知らずに私の人生を破壊した両親にあります」。

 裁判官は夫婦の陳述を聞いたのち、離婚を認める判決を下した。

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( 翻訳者:松村すみれ )
( 記事ID:23660 )