ネムルト山の巨大像、保護目的でレプリカと置き換えへ?
2011年08月28日付 Hurriyet 紙


エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は、保護のためネムルト山の巨大像をキャーフタへ運び、代わりにレプリカを置くと発言した。

エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は、ネムルト山の巨大像に関して決断をすべき時が来たと述べた。ギュナイ大臣は、「私は巨大像を山のふもとへ降ろしたほうがいいと考えています。私が信頼する学者たちも、これを支持してくれています。山にはレプリカ(模型)を置くことになります。毎晩夢に見ます。出来ることなら私の布団を巨大像に掛けてやりたいくらいだ」と言った。更に、「美術史学者は、『2000年の間そこで何ともなかったのだ、今これから何か起こるとでも?』と言っています。このことは多くの議論がなされると思いますが、10年間で私の顔にさえも様々な変化が起こりました。巨大像に変化が起きないなどということが有り得るでしょうか」と話した。

■保護用化学薬品は入手できず

ギュナイ文化観光大臣は、以下のように続けた。「巨大像には、何世紀という時の経過による損傷があります。保護に関しては、中東工科大学を始めとした多くの機関から提案がありました。しかし、どれにも私は満足しませんでした。耐性を強めるために、化学薬品で表面を保護する必要があります。『ではその薬品を持ってきなさい』と言っても、どこにもありません。テントや、ガラスで覆うという意見もありますが、冬、山では強風が吹くので、どちらも駄目です。」

■風が損傷の原因に

「耐性強化のために、巨大像の真下を掘って基盤を作る必要がありますが、ネムルト山の作りを壊すことになり、更なる害を与えかねません。山では非常に強い風が吹きます。この風が辺りにある小さな破片を吹き飛ばし、この破片が毎日巨大像に打ち付けられているのです。巨大像は粘土岩によってできており、表面の細部は消えかかっています。温度は、冬にはマイナス40度にまで下がります。凍結が起こり、これもまた損傷の原因になります。」

■800メートル下の町へ運ばれる

「ネムルト山には、20年前にアールで兵役に就いていたときに初めて行きました。20年後の今行ってみると、巨大像の破損が見られます。巨大像は、結局のところ、全く別の場所ではなく、800メートル下のキャーフタへ運ばれることになります。私の意見はこれです。今、運び先の博物館の建設を始めるとしたら、そもそも3~5年はかかります。」

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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:23778 )