ザーブ川とアラス川の水をウルミエ湖に引く案が浮上
2011年09月06日付 Jam-e Jam紙

ウルミエ湖に注ぐ川の流域の開発、中止に

 議会担当副大統領はウルミエ(オルーミーイェ)湖の問題を解決するために国会議員らが提案した複数の案について、昨日の閣議で検討が行われたことを明らかにし、「ウルミエ湖の問題を解決するために、ザーブ川とアラス川の水源から水を引く案が、特に検討されている」と述べた。
〔※訳注:アラス川はイラン北西部のアゼルバイジャン共和国(ナヒチェヴァン自治共和国)との国境線となっている川。ザーブ川はイラン西部からイラクに流れ、イラクのチグリス川の源流の一つとなっている「小ザーブ川」のこと〕

 イラン国営通信(IRNA)によると、モハンマドレザー・ミールタージョッディーニー氏は、アラス川の水を西アゼルバイジャンと東アゼルバイジャンの二経路から汲み上げる案が、ウルミエ湖の問題を解決するための政府案の一つとなっており、最大でも三年以内に〔工事は〕完了する見込みだと指摘した。

 同氏によると、アラス川の水をウルミエ湖に引く案は複数の狙いをもったものであるという。例えば〔一年の〕最初の6ヶ月間は東アゼルバイジャンと西アゼルバイジャンの両州の平原地帯でこの水を農業用に使い、次の6ヶ月間はウルミエ湖に水を引くために用いる、といったことを念頭に置いているという。

 同氏はウルミエ湖に水を引くプロジェクトを実行するために、今年の予算のうち250億トマーン〔約19億円〕が割り当てられていることを指摘した上で、「全長40キロのトンネルを通じてザーブ川の水源から水をウルミエ湖に引く事業も、現在ハータモル・アンビヤー部隊によって実施中であり、この案もウルミエ湖の問題を解決するためのもう一つの〔有力な〕政府案である」と述べた。

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開発事業、中止に

 西アゼルバイジャン州の開発担当副知事は、「ウルミエ湖に注ぐ川の流域での開発は、すべて中止になるだろう」と語った。

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 同氏は、様々なプロジェクトを実行することで、政府はウルミエ湖の再生を決意していると指摘し、「このようなプロジェクトとして、・ウルミエ湖に隣接する流域から水を引くこと、・農業の機械化、・〔ロケットや飛行機を使って人工的に〕雲を雨の降りやすい状態にすること、・地下水の違法採取を禁止すること、などの案が含まれている」と述べた。

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ウルミエ湖の赤化は、一種の藻が原因

 西アゼルバイジャン環境保護局の局長は、「ウルミエ湖が赤化したのは、湖の水中にある『ドナリエラ・サリナ』という名の藻が原因であり、この湖にとってこれといった危険性はない」と述べた。

 ハサン・アッバースネジャード氏は「水中の塩分に対するこの藻の抵抗力は、生物界で最も強く、ウルミエ湖の塩分濃度の増加も、直射日光の増加を引き起こしている〔ため、光合成によってこの藻が繁殖しやすくなっている〕。この藻は赤い色素の『β-カロチン』という名の物質を出している」と加えた。

 同師はさらに、「β-カロチンという物質は癌や皮膚病など、さまざまな病気に有効で、ウルミエ湖の泥を使った治療法も、この物質のお陰なのである」と語った。

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(翻訳者:古賀夏樹)
(記事ID:23869)