第5回イスタンブル・ファッションウィーク始まる―トルコ風呂も会場に
2011年09月08日付 Hurriyet 紙

今年で5回目となるイスタンブル・ファッションウィーク(IFW)が昨日2つのショーを皮切りに始まった。9月7日から10日まで、ニューヨーク・ファッションウィークと同時期に開催される。

トルコ・ラジオテレビ放送局(TRT)のテペバシュ駐車場に設置された600人収容のテントをはじめ、ガラタサライ・ハマム(トルコ風呂)、ガラタ塔といった多くの歴史的建造物がショーの会場となる。イスタンブル既製服輸出組合(İHKİB)、ファッションデザイナー協会(MTD)、全国ブランド協会(BMD)、イスタンブル・ファッションアカデミー(İMA)の協賛によって開催されているファッションウィークだが、今年はブランドよりデザイナーの存在が目立つ。22人のデザイナーと5つのブランドによってメインのショーが始まった。初日のジェイル・ヒュルドアン、アスル・ギュレル、イペキ・アルナス、アルガンデの合同ショーのあとに行われたアトゥル・クトゥオール、Tweenのショーは大きな反響があった。

■祭日に合わせた日程調整

当初は9月の第一週に行われる予定だったIFWだが、ラマザン明けの祝日と重なるため第二週目に変更された。これにより、9月8日から15日までのニューヨーク・ファッションウィークと同時期の開催となった。IFW事務局長のスレイマン・オラクチュオール氏は、できれば日程の重複を避けたかったと言い、「望んだことではなかった。どうなるかと心配したが、反応を見る限り主だったバイヤーやファッションライターたちはイスタンブルの方に参加することを選んでくれたようだ」と話した。

■ニューヨークを越えた

まだ歴史が浅いイスタンブル・ファッションウィークだが、ニューヨーク版に対抗できることを強調するオラクチュオール氏は、次のように語る。「まだ道半ばではありながらも、思い描いていたような影響を与えることができている。我々はIFWをニューヨーク、パリ、ミラノと並ぶファッションウィークにすることよりも、より異なる、それらに取って代わるようなものにすることを目指している。多くのファッションライターやバイヤーたちが『毎年ニューヨークに行くが、イスタンブルは全く違う。世界が新しい個性を求める中で、トルコの役割は非常に大きい』と話している。」

■女性ローマ教皇や女性哲学者が壇上に

デザイナーのネジラ・ギュヴェンチさんは、「運命と歴史を変えた女性たち」というテーマでショーを展開する。このショーは女性初の哲学者かつ数学者であるヒパティア、素性を隠して851年にローマ教皇になったと言われるイギリス女性ヨハンナ・アングリクス、そして未来から来た女性という3つの要素を織り込んでいる。
ギュル・アウシュさんは「ハマム・デカダンス」というタイトルでガラタサライ・ハマムにおいてショーを行う。またニヤーズィ・エルドアンさんは「割礼」をテーマに取り上げている。

■1500万リラの経済効果

オラクチュオール氏によると、今年のIFWの予算は200万リラ(約86万円)ほどで、これによる経済効果を次のように概算する。「業界からの協力は金額に換算できないが、経済効果は1500万リラ(約645万円)くらい。ロンドンのファッションウィークでは3億ポンドの経済効果が創出されるという。ファッションウィークは非常に重要だ。IFWでも今後より多くの経済価値を生み出せるだろう。ブランドとデザイナーの協力関係をつくるという点でも大きな意義がある。IFWの創出する広告価値は3500万ドルである。」

■イスタンブル・ファッションウィークに参加したデザイナーとブランド

IFW参加デザイナー:

アスル・ギュレル、アトゥル・クトゥオール、バハル・コルチャン、チーデム・アクン、デニズ・カプロル、ガムゼ・サラチオール、ギュル・アウシュ、ハティジェ・ギョクチェ、イペキ・アルナス、ジェイル・ヒュルドアン、メフタプ・エライディ、ネジラ・ギュヴェンチ、ニヤーズィ・エルドアン、オズギュル・マスル、オズレム・カヤ、ジーン・デ・アート(オズレム・スエル)、トゥヴァナ・ビュユクチュナル

IFW参加ブランド:

アディル・ウシュク(adL by Cengiz Abazoğlu)、G. Gentile, Koton、Tween、 Twist、アルガンデ(Argande、社会責任プロジェクトの一つとして活動している)

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:23872 )