トルコでは時折、「剽窃」（他人の考えを自分のものであるかのように使用する事）が議論の的となっている一方で、これがビジネスと化している。

学術研究論文執筆は、インターネットの利用普及により一つの産業部門と化した。5,000-20,000トルコリラ（約214,273円－857,092円）の料金で、専門家チームが論文、修士論文及び、博士論文を作成する。論文執筆期間がだいたい8週間以上なければ受託されず、また（受託に際しては）論文指導教員との相談内容の全てを伝えるよう求められる。他方、論文執筆者の多くが1,000トルコリラ（42,855円）以下の料金では学習課題を、3000トルコリラ（128,564円）以下の料金では論文を受託せず、論文執筆料金は20,000トルコリラ（857,092円）まで達することもある。

■ 「高等教育機構(YÖK)は認識している」

料金交渉の段階を経て、初めに料金の20％、論文草稿作成後に20％、そして、論文完成時に残りの60％を支払うことになる。他方、当件について論文指導教員に話してはならない事が再三強調される一方、200の多様な論題に関して専門スタッフ300-400名が論文執筆業務に当たっており、同スタッフは参考文献までも列挙可能だと依頼者の多くは語っている。YÖK関係者らは、この件に関する法規制がないため、同機構は何ら強制力を有していないこと、「論文執筆の外注」に関して認識はしているが、高等教育機関及び論文審査委員が同件に関する責任を負うことになると発言するに留まった。

■ これが論文執筆料金表

修士論文（社会科学）3,000-10,000トルコリラ（128,564円－428,546円），修士論文（自然科学）3,000-10,000トルコリラ（128,564円－428,546円）、博士論文（社会科学）5,000-15,000トルコリラ（214,273円－622,819円）、博士論文（自然科学）5,000-20,000トルコリラ（214,273円－857,092円）、アンケート調査や、SPSS等のプログラムを利用する場合、追加料金1,500-2,500トルコリラ（64,282円－107,136円）

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（ 翻訳者:藤井庸平 ）
（ 記事ID:23943 )