エジプトの富豪サウィリス氏、カタールに衛星TV局を新設する意向
2011年09月17日付 Al-Ahram 紙

■サウィリス氏:「アル=ジャジーラ生中継と同レベルの衛星局をカタールに設立する」

2011年9月17日『アル=アハラーム』

【カイロ:ハリーファ・アドハム】

自由エジプト人党創設者である[世界的富豪の]ナギーブ・サウィリス氏が、生中継で番組を放送する衛星チャンネルをカタールの首都ドーハに設立する意向を明らかにした。[先日エジプト当局によって閉鎖された]アル=ジャズィーラ・エジプト生中継チャンネルと同レベルの取材力で国内問題を取り上げるという。

アル=ジャジーラ・エジプト生中継チャンネルの閉鎖問題に関しては、「自分は行政当局による閉鎖には反対だが、それと同時に国家主権の一部である法律を尊重する必要性は支持する。“アラブの春”が及んだ国々での革命推進に果たしたアル=ジャジーラの役割は評価するものの、アル=ジャジーラ・エジプト生中継チャンネルはこのところ、あからさまな意図を持って事態の進展を誇張し、火を煽ってきた。アル=ジャジーラは法的条件を満たしてから、また活動を再開すべきだ」と語った。

ナギーブ・サウィリス氏はまた、自分は治安の緩みが起きており、それに警鐘を鳴らす必要があるとの意見を多くの国民層と共有していると述べた。そして、歴史上のこの困難な段階を乗り越えるにあたり、エジプトが革命の目標と着実な民主化を達成し、それによって経済活動が強化されるよう、様々な思想傾向を持つあらゆる主要な政治勢力が軍評議会を支えるべきだと強調した。目下の経済状況に政治勢力は適切な量の関心を向けるべきであり、6ヶ月の間、あらゆる形態のデモへの参加を差し控えて、軍評議会や政府に革命の目標を実現し、この厳しい段階を乗り切るために経済活動を向上させるためのチャンスを与えるべきだとも指摘し、社会が直面している最大の課題である失業率の増加を解消できる経済的安定が、民主化には欠かせないと言明した。

そしてこの状況が続けば、エジプト人および外国人投資家がエジプト市場への新しい投資を差し控えることになり、今から一年後に、議会選と大統領選を経て安定した文民政権が成立するまでは、新しい投資は入って来ないと予測していると警告した。

また、失業対策のために、労働集約型の速やかな中規模事業を今期中に複数立ち上げるべきだと訴えた。

さらにサウィリス氏は、自由エジプト人党はエジプト・ブロック[会派]と協調して、議会選に200人の党員を出馬させるつもりだと明かした。自分自身は今後、政治の世界から身を引く件については、自分が目指しているのは権勢や政治的地位ではなく、全ての若者に就労機会とすべての国民に高い生活水準を実現する先進的な民主国家を建設するために国益に貢献することだと明言した自身の約束に沿うものだと説明した。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:24006 )