エネルギー天然資源相、ピーリー・レイス号への支援に言及
2011年09月25日付 Zaman 紙

タネル・ユルドゥズエネルギー天然資源相は、ピーリー・レイス号は(海底探査を)続けるし、行くべき場所へ向かうと述べた。(そして)「ピーリー・レイス号だけで十分か?」という質問に対して、以下のように答えた。「もちろん単独でここまでは来られない。技術的能力だけでは不十分で、我々の力が必要なら、その種の強化も行っている。このことに関して心配はいらない」

タナル・ユルドゥズエネルギー天然資源相は、キプロス周辺海域における海底調査を行うため一昨日(23日)に出港したピーリー・レイス号に対し、不十分であり必要とみなされるなら、技術的強化が行なわれると述べた。ピーリー・レイス号は探査を続け、行くべき場所へ向かうと述べた同相は、地中海における石油資源に関する発表へも反感を示した。同相は以下のように発言した。「掘削を行う前から石油があると言う人々を、私はいさめる気持ちと困惑をもって見ている。イスラエルのこの件に関する発表は気にも留めていない」

化石燃料プラントでの調査で訪れたムーラにて、記者らの質問に答えたユルドゥズエネルギー天然資源相は、「ピーリー・レイス号に対する軍事的護衛は考慮されていますか?」という質問に対し以下のように答えた。「護衛が必要な場所では護衛がつくし、ピーリー・レイス号が単独で行くべき場所には、ピーリー・レイス号のみが行く(護衛はつかない)。これら一つ一つは外務省によって考えられている」。また、埋蔵量に関し過剰な推測が行なわれていると述べた同相は、「掘削が終わる前に、海底調査のいかなる結果も世論に伝えるのは望ましくない」と述べた。そして同相は以下のように続けた。「ピーリー・レイス号は行くべき場所へ向かっている。もちろん、われわれはここで日々、刻々と南キプロス共和国政府の動きを注意深く監視し、またわれわれが計画し、行う予定の活動も注意深く見守っている」。「ピーリー・レイス号だけで十分か?」という質問に対しては、「もちろん単独ではここまではこられない。技術的能力だけでは不十分で、我々の力が必要なら、その種の強化も行っている」と答えた。

■ダヴトオール外務相はEUとギリシャに警告した

国連常任委員会のためにエルドアン首相とアメリカ合衆国を訪れたアフメト・ダヴトオール外相は、先日キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表と会見した。アシュトン代表に対し東地中海における石油探査に関する問題について、トルコ側の姿勢を伝えたダヴトオール外相は、エルドアン首相が述べていた「ギリシャ側が探査活動を中止するなら、われわれも中止する」という言葉を、繰り返し述べたことがわかった。

今回の危機に関して会見したスタヴロス・ランブリニディスギリシャ外相は、「トルコがイスラエルとキプロスに対してとっている『けんか腰』の態度を憂慮している」と発言した。ランブリディニス外相はさらに、トルコが北キプロス・トルコ共和国(KKTC)と調印した石油探査協定も無効であると主張した。そして南キプロス側もピーリー・レイス号の動向を近くから監視していることが明らかとなった。南キプロス共和国のフリストス・フリストフィディス政府副スポークスマンは、「南キプロス政府はピーリー・レイス号の動向を注視しており、もちろん何らかの侵犯行為があればそれらを調査するつもりである」と述べた。

また他方では、アメリカのノーブル社が南キプロスを代表して行なっている掘削作業は、問題なく続行されていることが伝えられた。掘削作業と並行して、海底の天然ガス田から地質学的なサンプルを取る作業も、来週から始められることが伝えられた。南キプロスのエネルギー省関係者は、探査作業が続く第12区画が、(一連の)作業の第一段階であると発表した。以前、石油埋蔵が予測される海底油田から北キプロス・トルコ共和国も利益を得られるようにすると述べたフリストフィアス首相に対し、野党は反発を示した。

一方で、昨日(24日)国連安全保障理事会の常任理事国5カ国の代表者らを招待し食事を振る舞ったフリストフィアス南キプロス共和国首相は、常任理事国の代表者らにキプロスにおける交渉プロセスに関する情報を伝えた。

■トルコの水が2014年にキプロスに

イルセン・キュチュクKKTC首相は、トルコからパイプラインによって水がもたらされることになっており、2014年3月7日にそのパイプラインがキプロス島へ到達し、その日から水が噴水式水飲み場から飲料水の形で流れでることを目指していると発表し、「トルコから水がもたらされることで、我が国の様相は一変する」と述べた。キュチュク首相は、水がアナムルからゲチトキョイ貯水池へ流され、そこからも飲料水あるいは水道水として各家庭へ配水されると述べ、このプロジェクトの4億5千万ドル分の予算がトルコ共和国予算から割り当てられたと発表した。キュチュク首相は、年間7500万立方メートルの水がもたらされるとともに、これらの内3500万から4千万立方メートルが飲料水あるいは水道水として、残りが農業用水として使用されると述べた。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:24082 )