シリア、トルコからの輸入停止決定
2011年09月30日付 Hurriyet 紙

シリアとの関係後退は経済にも反映された。シリアは9月25日以降トルコからの輸入を停止した。

ラディカル紙、セヴギ・サヤル・バシャランの情報によると、シリア側はあらゆるトルコ製品の輸入停止を決定した。この決定は、トルコからシリアへ行われる11億5200万ドルの輸出が終了することを意味する。公正な手続きを経てくだされた「関税5%以上の製品の輸入禁止」という決定は、アーディル・サファル・シリア首相によって承認され、9月22日シリアの全ての税関に送られた。

■通達が出された

9月25日からの実施開始が計画されていたこの輸入停止決定だったが、特にトルコ側からの輸出が抑制され、既に出発している長距離運輸用大型トレーラー(TIR)が税関で混乱に巻き込まれないようにするため、実施が一週間引き伸ばされた。昨日から、トルコにおける全ての輸出業者組合へ向け、経済省からこの件に関する書面による通達が出され始めた。組合もシリアに輸出を行う会社に1社ずつ電話をかけ、通達の内容を伝えた。ムラト・アクユズ・イスタンブル鉱物金属輸出組合(İMMİB)会長は、シリアがくだした決定は(トルコから)輸出が行われる全製品を対象にしているとし、「中には、食品や、建設材料、織物製品、化学製品も含まれている。これはトルコのシリアへの輸出が完全に終わるという意味である」と述べた。アクユズİMMİB会長は、この決定はトルコに制裁を加えるという名目のもとでなされたと考えていることを明らかにし、「私たちにとって、これはひとつの政治的行使である」と述べた。一方アブデュルカーディル・チュクマズ南東アナトリア輸出業者組合会長は、この決定によりトルコのシリアに対する輸出はゼロになるだろうと話した。

■輸出減少

トルコーシリア間における貿易関係は、ここ5年間で重要な加速を示していた。2005年に8億2300万ドルだった二国間の貿易額は、5年という短期間で200%増加し、25億ドルにまで達した。しかし今年最初の8カ月で、トルコからシリアへ行われた輸出額は115万2000ドルだった。シリアはトルコから植物油、化学繊維、鉄鋼製品、セメントをはじめする、一般的に中間資材と呼ばれる製品を輸入している。近年では、化学製品や機械の備品の輸出においても重要な増加を見せていた。

■収入に影響する

シリアで続く衝突は経済にも深刻な打撃を与えた。イギリスのガーディアン紙に掲載された情報によると、シリアは外貨準備を維持するため、自動車輸入も禁止した。他方で、シリアのエネルギー輸出の95%を占めているEUが11月に(シリアからの)石油輸入を停止するという制裁期間に入ることで、(シリアの)経済的痛手はさらに大きくなるだろう。トルコも制裁措置を準備している。シリアの最も重要な財源の一つである観光事業も(国内の混乱により)ストップしてしまった。専門家によると、これは、シリアが年間80億ドルの収入を失うということを意味するのだという。

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( 翻訳者:細谷和代 )
( 記事ID:24131 )