ハーメネイー最高指導者、腐敗した裏切り者の排除を明言
2011年10月04日付 Jam-e Jam 紙

 イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は昨日、今年のハッジ(メッカ巡礼)の関係者との謁見のなかで、イスラーム共同体の連携にとってハッジが極めて重要かつ貴重な機会となっていると述べた。同師はその上で、ハッジの儀礼の際に、敵は〔巡礼者相互の〕対立を煽ってイスラームの目覚めのうねりに対抗しようと画策していると指摘し、これらの陰謀を克服するための唯一の方法は、〔イスラーム教徒間で〕これまで以上に心を通わせあい、一体感を強化することだとの見方を示した。

 最高指導者事務所の広報サイトが伝えたところによると、同師は国内の銀行で発生した昨今の不正問題について指摘した上で、こうした不正が生じたのは、経済的不正を防ぐための方法として数年前に自らが明確に指摘した勧告がきちんと実行されていないことに原因があると述べ、「司法責任者らは問題を力強く、厳密かつ合理的に調査し、〔その結果について〕国民にきちんと情報提供するとともに、裏切り者の排除に努力するべきである」と強調した。

〔‥‥〕

 ハーメネイー師はまた、「何年も前から幾度となく言われてきたことだが、不正が〔イラン経済に〕根を張った状態を放置してはならない。というのも、時が経てば経つほど、不正を根絶させることはとても困難になり、誠実な投資家を失望させてしまうからだ。しかし残念なことに、〔何年も前から経済的不正の防止に取り組むよう指摘されていながら〕何の対応も行われてこなかった」と述べた。

 同師はさらに、今回の事件への対応と類似の事件の予防に〔行政・立法・司法の〕三権が強い決意で臨んでいることを国民に確約した上で、「なかには当局者たち〔の権力の正当性・適格性〕を疑問に付すために、今回の事件を利用しようと考えている者たちがいることも事実だ。しかしながら、政府や国会、そして司法権の当局者たちは各々の責任を全うすべく努力している」と付け加えた。

 同師はまた、今回の事件をめぐるここ数日の報道のあり方について指摘した上で、「メディアはこれ以上、今回の事件について騒動や混乱を〔煽り〕続けるべきではない。むしろ、当局者たちが事件を正しく、慎重に、力強く、かつ厳密に捜査できるよう〔国内状況の沈静化に〕努めるべきだ」と述べた。

 イスラーム革命最高指導者はその上で、「特に今回の問題を別の形で〔=体制の正統性を傷つける目的で〕利用しようとしている者たちがいるようなときに、〔メディアが〕騒動や混乱を続けることはふさわしいとは言えない。注意が必要だ」と強調し、「当局者たちが今回の事件を最後まで調査し、裏切り者たちの排除に乗り出すだろうということを、国民にも分かってもらいたい」と付け加えた。

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( 翻訳者:塩尻菜穂子 )
( 記事ID:24264 )