ビンギョル自爆犯はこの女性、PKK「犯行と謝罪」声明
2011年11月01日付 Milliyet 紙


ビンギョルで10月29日に発生し、3名が犠牲となった自爆テロはPKKによるものだった。犠牲者の遺族とクルド系市民に対して「謝罪」声明を出したPKKは、この爆発は事故であり、本来のターゲットは警察詰所であったことを明らかにした。

10月29日土曜、ビンギョル市の中心部ゲンチ大通りでネスィーベ・ベルギンさんとメフメト・チブクさんの命を奪い、21人に怪我を負わせた自爆犯で、自らも命を落とした「人間爆弾」が、PKKのテロリストでコードネーム「ロハーニー(Rohani)」ことナズル・ギョレルであることが明らかとなった。
「人間爆弾」は、29日に共和国記念日の式典が行われる予定のスタジアムをターゲットとしていたが、式典が中止されたことでAKPビンギョル県党本部ビルへ目標を変更し、繁華街であるゲンチ大通りを血の海へと変えた。
事件現場の捜査や目撃者の証言によると、ゲンチ大通りが最も混み合う13時41分に起きた事件の際、3人の子どもと一緒に買い物に来ていたネスィーベ・ベルギンさんは「人間爆弾」のテロリストと目が合った。「人間爆弾」は気づかれたと思いパニックになり、体に巻きつけた爆弾を爆破させるために突進した。「人間爆弾」の近くにいたベルギンさんは子どもを突き飛ばして守ったが、自身は逃げ切ることができなかった。鼓膜が破れるほどの大きな爆発で自爆した「人間爆弾」のせいで、ベルギンさんもその場で亡くなった。
メフメト・チブクさんの命も奪った爆発の負傷者21名は病院へ搬送された。ビンギョル国立病院に搬送されたネスィーベ・ベルギンさんの3人の子どものうち、14歳のヴェイセルちゃんは集中治療室で治療が続いており、重篤な状態である。またハザルちゃんとジェイランちゃんの2人は回復に向かっていると発表された。

■コードネーム「ロハーニー」のテロリストの犯行

警察が事件後すぐに始めた捜査で、「人間爆弾」がPKKの女性テロリストでコードネーム「ロハーニー」ことナズル・ギョレルのあることが明らかとなった。エルズルムに住民登録しているナズル・ギョレルは、PKKにより「人間爆弾」になるよう指示され、事件の2日前に彼女のほう助役及び監視役として1人の男性テロリストと共にビンギョルに入ったことが伝えられた。
命令に従い、事件直前は外部と一切の接触を絶っていた「人間爆弾」とほう助役の男性テロリストは、土曜日の朝共和国記念日の式典を血の海に変えようとスタジアムへ向かった。しかしそこで式典が中止されたのを知るや、繁華街であるゲンチ大通りにあるAKPの県党本部ビルに目標を変えた。しかし気づかれ、最終的に建物の外で自爆したと結論付けられた。警察は、「人間爆弾」ナズル・ギョレルのほう助役及び監視役で、事件後逃走した男の行方を追っている。

■これがPKKの自爆犯

ビンギョルで土曜日に自爆テロを行った「人間爆弾」こと、ナズル・ギョレル(31)は、エルズルムのフヌス郡アリキリ村に住民登録されていることが明らかとなった。また彼女の家族は数年前にアリキリ村からイズミルへ移住し、ボルノヴァで暮らしていたナズルは9年前にPKKに入党していたことも分かった。
事件はアリキリ村でも悲しみを持って受け止められている。ナズルの親戚にあたるアリキリ村のジェマル・ギョレル村長は、「(ナズルの)家族は数年前に村を出て行った。父親は建設現場で働いている。ナズルはその数年前に失踪し、父親が警察に写真を持っていって行方不明の手続きをしていた」と話した。

■PKK、「謝罪」声明

声明は次の通り:
「今回のひどい自爆行為及び、これを実行したわが同志らへ理解は示すが、我々はこうした行為を、今の時点では必要だとは思わない。ビンギョルで起きたこの事件は、この場所にいた構成員と自爆しようとしたロハーニー同志が、彼らの意思で行った局部的な事件である。クルド人民防衛軍(HPG)としても、市民を標的にした活動や武力行使には依然として反対の立場である。今回の事件は調査され、責任者に関しては必要な制裁が取られることになる。事故の結果命を落とした犠牲者の家族やわが同胞に対し、謝罪する。」

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:24422 )