Mehmet Y.Yilmazコラム:震災直後の対応、問われるその問題点
2011年11月05日付 Hurriyet 紙

エルジシュでがれきの中からアズラちゃんとその母親を救出することに成功した捜索救助隊員の一人で、イズミル災害救助隊で働くある専門家から、昨日、一通のメールを受け取った。

その専門家は今日までに100以上の捜索救助活動に参加したと言うが、彼の名前はここでは伏せておく。

ヴァンとエルジシュでの捜索救助活動の問題点についての考察を、読者の皆さんと共有したいと思う。もしかしたら、アンカラの政府機関関係者にも、これらを読んで何か考えてくれる人が出てくるかもしれないと期待して!

1-地震発生当日、30名から成る救助隊が、飛行機で被災地に行くために準備をした。県災害緊急事態対策局は、救助隊が軍用機で夜11時に飛び立つと発表した。出発の際、捜索・救出団体(AKUT)及び地球環境行動会議(GEA)関係者が先に飛行機に乗り、救助隊は(定員の関係で)何名かしか飛行機に乗れず、残りの隊員はバスで30時間かけて被災地に到着したそうだ。地震発生後、約48時間過ぎてからだ!地震が起きた際、捜索救助において最も重要な時間という要素が、こうして無駄になった。
問い:救助隊を、バスで疲れた状態で、遅れて被災地に派遣するのではなく、軍用機で送ることはできなかったのか?

2-トルコに11ある捜索救助活動協会は災害救助総局に属していたが、その災害救助総局は2009年に廃止され、関係者は解散させられた。捜索救助活動協会は、それぞれ所属する県に管轄を移された。その代わりに、災害緊急時対策庁(AFAD)が設立された。AFADには100人もの「災害緊急時専門家」がいるが、彼らは被災地に派遣されなかった。
問い:なぜか?

3-捜索救助隊は、地震発生後4日目まで食料はインスタントスープのみという環境で活動を行うしかなかったようだ。しかし、捜索救助活動は、体力が非常に重要な活動である。
問い:赤新月社は、なぜ食料さえも手配できなかったのか?

4-緊急時対応は、大部分がこの類のことに関して素人である県知事や郡長に任せられていた。
問い:災害対応は、専門知識を必要とする。今後このような災害時には、災害対策本部を直接専門家に任せるように改善できないのか?

5-被災地では、捜索救助隊2チームに対し医療隊4チームが配置されているようだ。保健省所属の国立医療捜索救助チーム(UMKE)は、備品という面でも最高レベルにあるらしい。しかし、捜索救助隊の装具や車両は十分ではなかった。
問い:保健省を称えたい。では、捜索救助隊に必要な装具を供給するべきは誰だったのか。そして、彼らはなぜこの場面でそれができなかったのか?

捜索救助専門家が私宛に書いた、かなり詳細なメールから、上記の質問を取り上げてみた。
捜索救助活動は、もっと真剣に取り扱われるべきである。
大統領が国家監査委員会(DDK)に命じて、今回の災害における捜索救助活動とそのチームに関する調査をさせれば、非常に意義のある結果が得られるだろう。
このような調査をもって捜索救助活動に関する法的基盤ができれば、次に災害が起きた時、より少ない死者数でもって乗り越えられるだろう。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:24463 )