アフマド・ジャンナティー「イラン・イスラーム共和国は一瞬たりとも核エネルギー開発を停止するつもりはない」
2011年11月26日付 Mardomsalari 紙

サウード家はエジプトのファラオと同じ運命に陥ることを覚悟しておくべきだ

 テヘラン臨時金曜礼拝導師のジャンナティー氏は、イランに対してこれまで出されてきた制裁決議について触れ、「制裁決議を次から次へといくら出そうとも、イラン・イスラーム共和国もその人民も、後退するようなことはしない。我が体制が核エネルギー〔の開発〕を停止するようなことは、一瞬たりともないだろう」と述べた。

 ISNA(イラン学生通信)によると、アフマド・ジャンナティー氏はテヘラン金曜礼拝の第2講話のなかで、〔‥‥〕テフラーニーモガッダム司令官の殉教にお悔やみの言葉を述べ、さらにバスィージ週間の開催を祝った上で、「バスィージ〔※民兵組織の名称。「動員」の意〕とは、すなわち愛であり、情熱であり、喜びであり、そして神のための聖戦である。バスィージとは道徳であり、あらゆる分野に〔積極的に〕参加することであり、献身的な人々の精鋭隊である」と語った。

※訳注:テフラーニーモガッダム司令官は、先日テヘラン西部の革命防衛隊基地で発生した爆発事故で亡くなった、革命防衛隊の司令官で、「革命防衛隊のミサイル力の基礎を築いた人物」などとして、事故後英雄のように扱われている。

 今週のテヘラン金曜礼拝導師を務めた同氏は、さらにバスィージ週間中に5万人のバスィージ隊員が「スパイの巣窟」〔=元在イラン米大使館〕前に集結したことに触れ〔‥‥〕、「一般的な意味で言うところのバスィージ——そこにはヒズブッラー〔※「神の党」の意。イスラーム共和国体制に熱狂的に支持する人々のこと〕な勢力すべてが含まれている——、なかでも革命防衛隊は、アメリカを恐怖に陥れてきた。アメリカ政府が革命防衛隊員の暗殺を企てるほど、アメリカは革命防衛隊を恐れているのである」と述べた。

 ジャンナティー氏はさらに次のように続けた。

何とみじめなことか、これほどまでに窮地に追い込まれて、バスィージや革命防衛隊を恐れるあまり、彼らの暗殺に解決策を訴えようとするとは。あなた方〔=アメリカ政府〕は、ソレイマーニー司令官の名を挙げて、彼を暗殺しようと考えるまでになっているではないか。〔それに引き比べ〕あっぱれなのは、ガーセム・ソレイマーニー司令官だ。自らの力を見せつけて、アメリカをおびえさせるまでになっているではないか。ソレイマーニー司令官自身、殉教を愛する人物であることは、改めて言うまでもないだろう。〔‥‥〕

※訳注:ソレイマーニー司令官とは、革命防衛隊の対外作戦に関与しているとされる「ゴドゥス部隊」の司令官で、アメリカの制裁対象人物に名指しされている人物。10月下旬、アメリカの軍事専門家らが米議会の公聴会で、名指しで彼を暗殺すべきだと主張したことから、一躍国内で注目を浴びる存在となった。その後、ハーメネイー最高指導者が過去2度にわたって、ソレイマーニー氏を「生ける殉教者」と呼んだとする記事がイラン国内で報じられたこともあり、同氏は一部で英雄視されるようになっている。

 ジャンナティー氏はまた、国連安保理で対イラン決議が採択されてきたことについて言及し、次のように主張した。

バスィージや軍はあなた方〔=アメリカ〕を困惑させているようだ。だから、核エネルギーや〔駐米〕サウジアラビア大使問題で、ひっきりなしに〔対イラン〕決議を出すのであろう〔※〕。次から次に決議を出せば、イラン・イスラーム体制もその人民も、後退するなどと想像しているようだが、この人民は一瞬たりとも核エネルギー〔開発〕を停止したりはしないし、核エネルギーから手を引くこともないだろう。

※訳注:「サウジアラビア大使問題」とは、イラン系米国人が革命防衛隊ゴドゥス部隊関係者の指示のもと、駐米サウジ大使の暗殺を目論んでいたとされる事件のことで、11月18日に国連総会で、イランに捜査への協力を求める決議案が採択されている。

 護憲評議会の書記を務める同氏は、イランが核兵器開発の嫌疑がかけられていることについて指摘しながら、「核兵器の時代はすでに終わっている。核兵器の使用という罪を犯した最初の罪人は、あなた方〔=アメリカ〕なのである」と明言した。

 ジャンナティー・テヘラン臨時金曜礼拝導師はまた、イエメン情勢について触れ、「イエメンの人民は、アリー・アブドゥル・サーリフを追い出したからといって、彼の補佐官(副大統領)が後継者となる以上、彼が人民の要求をかなえることが出来るなどと考えるべきではない。人民は人民による統治を求めているのであって、1人のファラオが去り、別の新しいファラオがその座を継ぐなどという状況を望んではいないのである」と述べた。

 同氏はさらに〔サウジアラビア王家の〕サウード家に対して、「エジプト、そしてチュニジアやリビアのファラオたちが直面したのと同じ運命を、自らも味わうことになるということを、彼らも覚悟・注意しておくべきだ。ファラオの権力など、長続きはしないのだ〔‥‥〕」と述べた。

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( 翻訳者:8408077 )
( 記事ID:24770 )