バム地震から9年:テヘラン地震を考える契機に
2011年12月26日付 Jam-e Jam 紙

【社会部:プーラーン・モハンマディー】テヘラン市内の某地区の17分の1の面積に過ぎないバムで起きた地震では、3万5千人が亡くなった。これらの犠牲者は、テヘランで地震が起きた場合に、どんな大規模な惨事が同市とその住民を待ち受けているかを考える契機となっている。毎年デイ月5日〔12月26日〕は、バム市で82年〔2003年〕に起きた地震の辛い記憶を思い出させる。発生から9年が経ったにもかかわらず、未だにこの街とその住民は普通の生活に戻れずにいる。

〔‥‥〕

 専門家とテヘラン市の当局者らは、テヘラン市があり得べき地震発生の危険にいかに晒されているかについて警告を発している。実際、人口1200万人以上を抱える大都市テヘランには、3000ヘクタールに及ぶ老朽化した都市建造物が存在しており、〔‥‥〕人類にとっての惨事が生じることへの懸念も〔通常の都市に比べて〕何倍にもなっているのだ。

救助が最大の課題

 老朽化した建造物の建て替えプロジェクトが遅々として進まず、道路都市整備省からテヘラン市再生機構に至る、諸々の関連行政機関の意思決定や正確な計画作りも滞りがちであることから、これまで実行されてきた施策もこれといった成果を出せずにきた。〔‥‥〕

 こうした事態こそ、国家危機管理庁のハサン・ガダミー長官代行が指摘してきたことに他ならない。同氏は現状に懸念を表明した上で、次のように述べている。「バムの面積は、テヘラン22区のうちのある地区の17分の1にすぎない。〔バム地震の際の被害者〕救助のときに同市で様々な困難に直面したことを考えると、テヘランで地震が起きた場合に直面するであろう最も重要な課題は、救助活動であることは間違いない」。

テヘランの人口の15%は老朽化した建物に住んでいる

 テヘランの老朽化した建物の問題によって、ここ数年、地震に対する同市の脆弱さ〔への懸念〕が高まっている。実際、都市問題の専門家や当局者たちは、地震が起きれば、テヘランの老朽化した建物にとって、時限爆弾が爆発するようなことになるだろうとの見方を示している。

 テヘランには老朽化した都市建造物が面積にして計3268ヘクタール存在し、それは首都の住宅の11パーセント、人口の15パーセントをカバーしている。この事実は、地震発生時に同地域とその住民がいかに危険に晒されているかについての懸念を倍加させている。

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( 翻訳者:8410105 )
( 記事ID:25015 )