アンカラ大薬学部で成績ミス続出、4人の卒業取り消しへ
2012年01月09日付 Radikal 紙

トルコの最も歴史ある大学の一つアンカラ大学の薬学部で「卒業スキャンダル」が起きたことが分かった。多くの学生の成績記録に間違いがあったという。

ワタン紙の報道によると、学部当局が何人かの学生の苦情を受けて行った調査で、成績が修正されていたことが確証された。行われた調査により4人の学生の卒業が取り消しになると同時に、多くの学生の成績に間違いがあったことが確認された。

アンカラ大学を震撼させたスキャンダルは、何人かの学生が最終試験の結果に関して学部当局に申し出た苦情を機に明らかになった。薬学部は、2006~2007年度の春学期(2学期)最終試験の結果の順位に関して疑問をもち、学生課の記録にもとづき、全学生について過去にさかのぼり調査を始めた。

学部当局によって立ち上げられた調査委員会のレポートによると、数人の学生の授業の成績が修正がされていたことが分かり、これらの学生について調査が行われた。調査の結果で4人の学生の卒業が取り消しになった。間違って記された成績は学部の学生科情報システムにおいて改正された。調査の結果、成績が修正された学生たちについて(彼らの)非はなかったとされ、彼らに関する調査は行われなかった。該当する学生たちには学部当局から文書で通知され、学生たちの成績は修正された。学部調査委員会は2010年8月26日に作られてたという。
■学校に戻って勉強している

卒業取り消しをされた学生の中の一人M.Aさんは「そこには、誰も責任を認めていない間違いがある。学部は4人の卒業を取り消しにした。我々が被った被害が保証されるよう、努力します。2007年に卒業したにもかかわらず、学部により卒業が取り消されました。現在再び学部に戻り、学び始めました。(今回の調査で)不可とされた授業の試験を受けます。それとは別に今回の出来事に関する裁判も続けています」と述べた。

■コソヴォの学生も被害

被害を受けた薬学部の学生の中にコソヴォ出身のアクセル・ケラ君もいる。現在学部生のケラ君については、多くの授業の成績に修正が行われたことが分かった。ケラ君は、2012年1月6日に行政裁判所に訴え出た。申請書のなかでは次のように述べられている。

「私はコソヴォの市民です。そしてトルコ共和国とコソヴォの間で調印された申し合わせにもとづき、2003年にアンカラ大学薬学部へ、トルコ共和国の正規試験を受け、入学しました。そして学生として、この学部で高等教育を受け始めました。2006~2007年度春学期に医療統計学の授業で93点をとり、単位を取得しました。しかし、2010年になると、過去の2006~2007年度に取った医療統計学の授業が不可であったと認定され、再びこの授業を取る必要があることを口頭で伝えられました。被告である事務局の違法な処置のせいで、学校の卒業が伸びました。この間違いがなければ早く卒業して、仕事を始めていたはずです。」

■取得した93点を6点にした

「被告である事務局は持っている試験用紙を私から隠し、もしくは変更し実際に取った成績である93点を6点にし、職権とその範囲を悪用し、また私に害を与え、罪を犯しています。法に反し、処罰が必要な要素を含むこの事務手続きの取り消しを求めます。最終試験の解答用紙が、法廷によって被告の事務局から請求されることを要求します。今回行われた手続きは、償うことが難しいか、(償うことが)不可能な損害を発生させているという点、さらに、明らかな違法な手続きという2つの条件を満たすものであるがゆえ、被告は罪を認めるとともに、まずは、現在の手続きの停止と、すべての決定の取り消し、さらに、(この裁判の)法廷費用と全経費の被告の事務局により支払い決定を要求します。」

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( 翻訳者:酒井 舜 )
( 記事ID:25151 )