サウジアラビア:ツイッターについての大ムフティーの見解
2012年01月28日付 al-Hayat 紙


■サウジアラビア:「ムフティー」は、「ツイッター」を「告発と嘘による中傷合戦の場」とみなす

1月28日(土)『アル=ハヤート』

【リヤド:本紙】

サウジアラビアの総ムフティー(訳注:ムフティーはイスラーム法上の解釈や適用を示す人。)アブドゥルアズィーズ・アール・アッ=シャイフは、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)の「ツイッター」について警告を発した。その理由は、「ツイッター」上には根拠の無い嘘が含まれていたり、証拠のない非学術的なファトワーを出す者がいたり、社会的、宗教的な者に対する中傷が含まれていたりするからである。またアッ=シャイフ師は、これ(=ツイッター)は言葉を本来の意味から歪ませるという敵の方法から来ており、告発による中傷合戦のための呼びかけに似ていることを指摘した。

アッ=シャイフ師は昨日(27日)、リヤドのイマーム・トゥルキー・ビン・アブドゥルアズィーズ・モスクでの金曜礼拝でこう述べた。「このサイトには人々の間での告発による中傷合戦ための呼びかけや、虚言の流布が含まれている。中傷合戦や虚言は、一部の者が名声を得るために利用し、学識もなしに人々を侮辱し、非難する手段としている。これは危険なことであり、ムスリムがそれに流されることは許されない。また、目的のある批判は、その手法がよく知られている。一方、ツイッターやその類のものは、虚偽と嘘を広めるのだ。ムスリムは、ツイッターの類の情報源となったり、拡散役となったり、ツイッター上の記述を楽しんだりすることを軽蔑すべきである。我々がこのサイトに依拠し、情報源とする場合、それは我々が本当の情報源や真の出所の知識なしで読んだものを広める行為にあたる。また、情報発信者が明らかにしたことや述べたことよりも大げさにしてしまう行為である。これは大きな危険であり、人が聞いたこと全てを話していると嘘をつくのはもう十分である。」

アッ=シャイフ師は有徳者たちに、事態に通暁してこれらのサイトに警告し、人々を啓発するという自分たちの義務を果たすよう呼びかけた。アッ=シャイフ師は、インターネットには否定的な内容の他に、有益なサイトも含まれており、有益なサイトには知識と知恵、様々な情報、偉大なこと、商業、アッラーへの祈願の手段が含まれていることを指摘した。

ちなみに、ワムダ経済研究センターの最新の研究では、サウジアラビア人のSNSサイト「ツイッター」の利用はアラブ諸国の内で最も多く、(利用率は)38%に上ることが明らかにされている。またサウジアラビア人たちがツイッター内で最も影響力のあるアラブ人100人の上位を占めていることも明らかになっている。

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( 翻訳者:坂本憲人 )
( 記事ID:25364 )